「ビッグコミックオリジナル」(小学館)にて2018年1月から連載が始まった原作・香川まさひと、作画・月島冬二による漫画「前科者」の実写映像化が決定。有村架純を主演に迎え、2022年に映画が公開されることがわかった。

原作は、ドラマ『監察医 朝顔』の原作や、「クヒオ大佐」「羊の木」といった映画の脚本も手掛ける香川が、罪を犯した前科者たちの更生・社会復帰を目指し、彼/彼女らと向き合い奮闘していく保護司の姿を描いた作品。2019年には、「第3回さいとう・たかを賞」の最終候補に選ばれた社会派ヒューマンドラマだ。

今最も注目を集める岸監督×幅広い支持を集める有村架純で映像化

監督は岸善幸。2016年に公開された「二重生活」で初めて映画監督を務め、翌2017年に公開された「あゝ、荒野」では、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞などで作品賞を受賞。第41回日本アカデミー賞では同作主演の菅田将暉が最優秀主演男優賞を受賞するなど、国内の映画賞を総なめにした。

岸監督はドキュメンタリー番組やテレビドラマにおいて、自らの視点や徹底的な取材を通し数多くの映像作品を手掛け、ATP賞テレビグランプリ2012総務大臣賞、文化庁芸術祭テレビドラマ部門大賞、シカゴ国際映画祭テレビ賞長編テレビ映画部門金賞など多くの賞を受賞。

ドキュメンタリストとしてのリアリティの追求、そして、映画監督としてのドラマ描写、それぞれを最大限に活かし、漫画「前科者」を本格社会派エンターテイメント作品として描き出す。

主演を務めるのは、現在もなおロングラン中の大ヒット映画「花束みたいな恋をした」での好演が記憶に新しい有村。先日公開した「るろうに剣心 最終章 The Final」で演じた雪代巴が「美しすぎる」、「役と見事にマッチしていた」、「圧倒的な存在感があった」など、有村を絶賛する声がSNSで数多く上がり、男女問わず幅広い世代から絶大な支持を得ている。

今回有村が演じる主人公・阿川佳代は、コンビニでアルバイトをしながら保護司という仕事に就く真っ直ぐな女性。保護司とは、罪を犯した者、非行のある少年の更生を助ける国家公務員であるものの報酬は一切なく、あくまで民間人の奉仕精神だけで行うボランティアだ。

<有村架純コメント>

この作品のお話をいただいたとき、「保護司」がボランティアであることを初めて知りました。

前科のある人間の更生を手助けする。それって一体どういうことだろう。この作品を世にお届けすることで、さまざまな視点が変わるかもしれない、キャストスタッフの皆さんとこの世界に飛び込んでみたい、そういった思いを抱きました。

私が演じる主人公は、保護司ではあるけれど複雑な思いを抱えながら存在意義を探している女性。その要素を内包しつつ正義のヒーローにならないよう心がけ、距離感などは監督とその都度話し合いながら慎重に撮影を進めていきました。

キャストスタッフの皆さんと一つひとつ大切に紡いだ日々に、私の心は毎日震えていました。これから先も、ここで得られたことは忘れません。

この作品はいろいろな視点から考えられる作品なので、フラットな気持ちでご覧になっていただき、皆さまと一緒に考えていければと思います。そして「保護司」というボランティア活動があることを知ってほしいです。

正直、まだこの作品について言葉にするのは難しくて。ですが、どこかの誰かの日常に、一筋の光が差し込んでくれる物語であることを願っています。

映画「前科者」は、2022年公開。

最新情報は、映画「前科者」公式サイトまで。