<kento fukaya コメント>

kento fukaya

――決勝進出が決まった瞬間は、どう思いましたか?

最高です!でき過ぎてますね。今までは『R-1』に向けて1年かけてネタを作っていたんですけど、今回は芸歴制限の撤廃が発表されてからだったので、準備期間が短くて。

正直、「決勝には行けないんじゃないか」と心のどこかで思っていました。でも、やりたかったネタが、予選の1週間前に一生仕上がらないことに気づいてしまったタイミングがあって。

そこで、いい意味で諦めがついたというか、「もうこうなったら、好きなことをやってやろう」というモードに入って、気持ち的にリラックスできました。

そうしたら準々決勝も準決勝も良い感じにできたので、「これが僕に合っているのかもしれないな」って。

今回は、新しいkento fukayaが出せるんじゃないかなと、今はめっちゃリラックスしてワクワクしています。

――芸歴制限撤廃を聞いたときの心境は?

「やめてくれよ、もう俺らを復活させないでくれよ」って(笑)。でも、始まったら本当に面白い兄さん方と戦えるし、「久しぶりに賞レースやってんな」と感じられたので。気持ちはしんどかったですけど、今となってはやりがいがあったなと思っています。

――ファイナリストの中で一番負けたくない人は?

マジで決勝にいったことが奇跡だと思っているので、周りを特に意識しているわけではないんですけど…強いていうなら寺田くん(寺田寛明)ですね。

初めて決勝に行ったタイミングも一緒だったので、ちょっとライバル意識はしてしまいます。

――予選では、大阪で活動する芸人たちの一体感が印象的でした。

恥ずかしいんですけど、僕「友情」が好きなので(笑)。

大阪のメンバーは、全員好きで絆もめっちゃ強いですし、本当に仲良い人と一生一緒にやれたらいいなと思っています。真輝志とも「一緒に決勝いけてよかったね」とよく会話をしてお互いを鼓舞していますね。

――春には東京進出が控えています。優勝したら出てみたい番組はありますか?

南海キャンディーズの山里(亮太)さんと一度NGK(なんばグランド花月)で一緒に仕事をさせてもらって、すごくよくしてもらって。

初めて、こんな上のクラスの方とご飯に行かせてもらってうれしかったので、優勝したら山里さんに報告して「頑張ったんだね」って言ってもらいたいです。

あと、ずっと麒麟の川島(明)さんも好きなので、いつか番組に呼んでもらって深く喋れたらなと思います。

――自分の強みや持ち味はどこにあると思いますか?

お客さんを巻き込むところですかね。今回の『R-1』で気づいたんですけど、僕は緊張したら本当にダメなタイプで。

当たり前なんですけど、緊張したら隠せる人もいる中で、僕のネタは緊張が伝わってしまったら見てられないので。リラックスして挑めたら、お客さんを巻き込んでパフォーマンスできるんじゃないかと思っています。

――ピン芸の魅力はどこにあると思いますか?

やっぱり泥臭いところですね。予選で戦ったメンバーを見ても、シンプルにコント、モニター、漫談もあるんですけど、3メートルくらい風船を飛ばす人とか、ロボットで出てくる人とか。

もう何と戦っているんだっていう。ピン芸は、漫才よりもコントよりも明らかに“人間力”。一番“己”で戦っている泥臭さがかっこいいなと思います。

――自分にキャッチコピーをつけてください!

「世界一運がある男」です。準々決勝は、大トリの1個前、準決勝はトリでした。予選で機材トラブルとかもあったんですけど、それを乗り越えて決勝に進んだってことは、マジで今年運あるなと。

「世界一運がある男」もしくは「ミラクル・オブ・ザ・マン」ですね。

――決勝の目標と意気込みを教えてください!

「リラックス」は僕にとってかなり重要な言葉です。まずは、目がバキバキにならないように。あとは、良い子ちゃんぶらずに、ありのままの自分で挑むこと。

リラックスしてネタをやる姿を、審査員やお客さん、視聴者のみなさんに見てもらえたらなと思います。

――最後に、kento fukayaさんにとって『R-1グランプリ』とは?

「寿命を縮める夢物語『寿縮夢』(じゅちむ)」です。

芸歴制限で『R-1』に出られなかったのは去年だけなんですけど、いざ戻ってきたら賞レース期間ってこんなに苦しかったのかと。

OBがふらっと部活に現れて練習やってみたらキツイみたいな感覚で。これが当たり前の生活だったんだと思うと、心臓がキュッってなりました。

永久にチャレンジしていたら、寿命が縮むなと思いますが、『R-1』には夢があると思っているので。そんな思いを込めた「寿縮夢」です。

kento fukaya