――安齊選手は実直・誠実だと評されることが多いですが、人と接するうえで大切にしていることはありますか?
相手が先輩か後輩かによって多少意識を変えています。プロレス界でいえば「硬すぎず、砕けすぎず」という距離感ですね。ガチガチに真面目な“後輩”をやっても距離は縮まりませんし、かといって砕けすぎても相手をイラっとさせてしまう。そこは得意の“顔色をうかがう”を発揮して(笑)、いけるところまで懐に入る感じです。やっぱりかわいがられた方が得ですから。
あとは、後輩にもたまに言うのですが、プロレスって人間同士が戦って、人に見てもらって、スタッフさん含めみんな人間に支えられている職業だと思うんです。だから「人に嫌われたらおしまいだよ」と。嫌われちゃったらグッズがつくられにくくなったり、ファンがつきづらくなったりすることもあると思うので、「好かれなくてもいいから、嫌われない努力」は意識していますね。
――もし、プロレスラーになっていなければ、どんな職業についていたと想像しますか?
うーん、たぶん、ひとつは「教員」かなと思いますね。
――お父さんが先生でしたよね。
そうですね。親父とも話したことがありますが、もし僕が教員免許を取っていれば、親父の高校に赴任して社会科の先生にでもなっていたかもしれません。
ただ、あえて教員免許を取らなかったんです。教員免許があったら、しんどくなったときに逃げ道にしてしまいそうで。入門するときに親には、もしプロレスラーとしてダメだったら、「顔面だけで生きていくから許してくれ」って言いました(笑)。「バカ言っているんじゃない。デビューするんだよ」って発破をかけられましたけど。
姪っ子が安齊勇馬の魅力に覚醒!?「この魅力に気づいてしまったら将来、困る(笑)」
――この9月でデビュー5年目に入ります。10年後の自分を想像すると?
10年後というと、今の(全日本プロレスのもうひとりのスター)宮原健斗選手と変わらないくらいの年齢で、普通にいけばキャリアも十分に積めて、体もちゃんと動く、一番いい時期だと思います。なので、特に問題がなければプロレスをやっていると思います。
もしかしたら、考えが変わってしまって、プロレスを休業してドラマに出ている…なんて未来があるかもしれない(笑)。それは冗談ですが、たぶんそこまで変わらずにカッコつけてるんじゃないかと思いますね。
©全日本プロレス
――プライベートはどうでしょう?
理想としては「保育園のお迎えに行く」みたいなことをしたいです。でも、そういう(恋愛や結婚の)部分には全然自信はないので、今と変わらず「ガソリン代が高くてヒーヒー言ってる」未来しか見えないです(笑)。
――子どもは好きですか?
僕はもう姪っ子にデレデレです。たまにしか会えないんですけど、まだ2、3歳なので、毎回「デカい人が来た!」みたいな感じで、泣くところから始まるんです(笑)。そこからだんだん慣れてきて、「勇馬くんの隣に座る」って膝の上に乗ってきたり、「大好き」なんて言われたりしたら、もうなんでも買ってあげたくなります。
――その年齢でおじさんのカッコよさに気づいてしまったのですね。
これ、危ないですよね。あの年でこの魅力に気づいてしまったら将来、困っちゃいますよね(笑)。
最終回となる第3回は、8月29日に迫る宮原健斗選手との「三冠ヘビー級王座戦」への覚悟を激白!キャリア4年で一気にトップへとかけ上がった安齊選手が、『バチェロレッテ』4参加を決めた真の理由や「毎試合、引退覚悟で挑んでいる」と語るプロレス観、そしてリング上での美学を熱く語り尽くします。
撮影:河井彩美
<安齊勇馬(あんざい・ゆうま)>
1999年5月15日生まれ、群馬県出身。188cm、105kg。中央大学レスリング部を経て2022年に全日本プロレスでデビュー。同年プロレス大賞新人賞を受賞。2024年には三冠ヘビー級王座を史上最年少(24歳10ヵ月)で戴冠し、同年のプロレス大賞殊勲賞を獲得した。
近年は『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン4への参加で話題を集めるほか、1st写真集の発売やドラマ・映画での主演決定など、リング外でも幅広く活躍中。
全日本プロレス公式サイト:https://www.all-japan.co.jp/
