2025年9月に出産を経験したことで、これまで歌手として活動してきた感覚を取り戻すのに苦労した反面、母になることで仕事の幅が広がったと明かしてくれた中川さん。
そんな中川さんが今回リリースしたシングル『Twilight Magic』について伺うと、この楽曲の作詞・作曲を務め、過去にはAdoさんの『踊』『唱』も手がけた音楽プロデューサー・TeddyLoidさんとのエピソードも語ってくれました。

「実は母の店に…」Ado楽曲制作するTeddyLoidとつながっていた“縁”

――中川さんの歌手デビュー20周年記念シングルとして今回リリースする『Twilight Magic』は、どのような楽曲か教えてください。

本当にメロディもすごくキラキラしていて、ちょっと切なくて泣ける雰囲気もありながら透明感もあって。今までの人生での“大好き”が全部凝縮してるような素敵な曲ですね。『Magic Time』っていうアルバムも出したことあるぐらい、夕暮れのトワイライトの空の色も大好きで。もう運命だなと思っちゃうぐらいです。

あとは、前作からの1年半で母になり仕事もセーブしたり身体もメンタルも初めての迷子で悩んで、「もうお仕事できなかったらどうしよう?」なんて落ち込む日々もあったのですが、どんなに人生が変わっても変わらず待っていて応援してくれたファンの皆様のおかげでまさかの20周年目に、アニソンダブルタイアップ!魔法だな、奇跡だなと心から思いました。

楽曲は売れっ子のTeddyLoidさんがこのために作ってくださったんですけど、「しょこたんには前からこういうデジタルでキラキラソングが合っていると思っていたんですよ」って言ってくださって。認知していただいていて、そんなふうに思ってくださってたならば、今までのコツコツ積み重ねてたことも届いていたのかなと。そう思うと本当に生きてて良かった~っていう気持ちになる、そんなシングルが出来上がりました。

――この楽曲の中で好きなフレーズはありますか?

「街の灯りをすり抜けてく」は、すごく猫っぽくて、絵が浮かびますよね。あとは「螺旋階段駆け上がる 一歩ずつ近づいて ポケットの小さな鍵 ちゃんと未来を開いてる」という部分について、本当に人生って螺旋だよな~と、しみじみ思っていました。どんなに辛かったり、もうダメだって思っても、そういうことすら経験値になって、一周するとちゃんと一歩ずつ前に進んでいるんですよね。
よくあの時やめなかったなとか、ギリギリだったよなとか…思い出すと怖くなるぐらいなんですけど、ピンチなどいろいろ乗り越えて、意味があった20周年だったな、って。

あと、「知らないふりして 並んでた星座も 指でなぞったら そっと瞬いてる」という歌詞も、関係ないと思っていたことが、ちゃんと縁がつながっていたこともいっぱいあるな、と思います。まさしくTeddyLoidさんも初めてお会いするかと思いきや、実は母のお店(飲食店)に何度も来てくれていたとか。

小林幸子さんと昔シングルを出させていただいた時も、数年後に、そのご縁があったからポケモンのミュウツーの映画の主題歌を担当させていただいたり、幸子さんが母とモデルの子役時代に同期だったりとか。思い返すと、全部意味があるなって。星座みたいにつながってきたこの20年の集大成がちゃんとここにあるんだなというのは、とても感じますね。なので、歌うたびにすごく幸せです。

『Twilight Magic』の歌詞を通して、星座のようにこれまでつながってきた縁を感じたという中川さん。
さらに、今回リリースしたCDに収録されているもう1曲『うちゅーのなんちゃら仲間』も、宇宙好きの中川さんにとって様々な意味で“ご褒美ソング”だったそうです。

――もう1曲収録されている『うちゅーのなんちゃら仲間』はどのような楽曲が教えてください。

この曲は、まさかのタイアップもう1曲決まったということで、聞いたときに飛び上がって喜びました。
しかも、小学生の頃から本当に“宇宙”が大好きなんです。“脳を焼かれた”ってなると、多感な時期、子供の時と思春期に出会ったものって一生好きだと思うんですけど、宇宙のこともずっと好きでいたらこういう機会が訪れて、「最高!」ってなりました。私の人生って、子供の頃に好きだったことが全部夢として叶えられている人生なんです。

本当は、子供向けの曲を作る天才のCHI-MEY(チーミー)さんに全部作っていただく予定だったんですが、(歌詞の中に)「水星」「木星」はどういう個性があるのかや、「マーキュリー」「ウラヌス」っていうコールなどを入れたくて。あとは、歌を覚えるだけで星座の順番を覚えられて、歌詞をハマって覚えたら宇宙博士になれちゃうような歌にしたいとか、(CHI-MEYさんに)いろいろ相談したら、「じゃあ(中川さん)作詞で」ということになりまして(笑)
途中から半分割り込むことになったんですけど。

あとは、昔からリリースイベントをやっていて、子供たちとステージで踊るんですけど、一緒に盛り上がれる曲が欲しいなっていうのは、ずっと話していました。なので、コールで親子で盛り上がれてしかもダンスもあるという、一番やりたかったことがやれた“ご褒美ソング”が作れました。

――確かにお子さんも楽しんで聴ける楽曲という印象ですが、中川さんがこの曲を歌う時に意識したことはありますか?

普段は赤ちゃんを起こさないようにボソボソ喋っていて声が低いんですけど(笑)。
今回は声優のお仕事をさせていただく時のような声のトーンをイメージして、はっきりと元気に「行くよー!」っていう“しょこたんお姉さん”みたいなキャラクターの感じにしました。この曲はいくつになっても一生歌っていく覚悟でいるので「この声をデフォルトにしよう」という思いで歌いました。あとは、結構“早口星言葉”が難しいんですよね。

――楽曲の後半に出てくる星座を歌っていくフレーズですね。

はい。最近、子供たちに童謡とか子供ソングを歌うことが多くて、これもなんとなく歌うのじゃ難しいんです。変なクセをつけすぎると、繰り返し聴くのが嫌になっちゃうんですよね。だから、子供たちに刺さりたいという思いで、音程も言葉もはっきり明るくして、何回聴いても大丈夫な歌い方を目指していきました。
それで思い出になってくれたら、いつか宇宙についての授業のときに無双できるんじゃないかなって(笑)。私も“マミーブレイン”をリハビリするのにぴったりで覚えられました。最初レコーディングの時「これ絶対無理だろ!歌えないだろ!」と思っていたら、なんとかなりました(笑)。

「子供の頃に好きだったことが全部夢として叶っていった人生」とこれまでを振り返った中川さん。
あらためて大好きなアニメの楽曲を歌い続けることについての思いや、継続することで叶えられた双子との新たな“夢”も明かしてくれました。