坂口健太郎さん、イ・ジュンギさんが、お互いの役者としての印象を語りました。

火9ドラマ『kiDnap GAME』は、香港、韓国のパートナー会社とともに、日本と海外複数都市で撮影が行われ、すでにアジア全域で放送・配信が決定している大型プロジェクトドラマ。

坂口さん、ジュンギさんをはじめ、アジア各都市の実力派俳優が出演することでも話題となっています。

本作でドラマ初共演となる坂口さんとジュンギさんにインタビュー。お互いの出演作の感想や絆を深めた瞬間のエピソード、“お守り”にしていることを聞きました。

坂口健太郎&イ・ジュンギ お互いの出演作で印象に残っているものは?

──今回が初共演のお2人。共演の前後で、お互いの役者としての印象に変化はありましたか?

坂口:共演前はやはり、過去の出演作品のイメージになってしまいますよね。だからこそ、ジュンギさんがどんな人なのかすごく気になっていました。

実際にお会いして波長が合うなと感じていますし、とても穏やかで、スタッフの皆さんに対してすごくリスペクトを持たれている方ですね。

今回の作品は張り詰めたシーンが多いのですが、カメラが回るギリギリまで、その場をリラックスさせてくださって。僕自身もすごく助けられています。

ジュンギ:健太郎さんは、出演されている作品を見て、優しくて柔らかい空気を持った方で、演技力が素晴らしいというイメージがありました。

今回ご一緒して感じたのは、現場全体を引っ張るリーダーシップがあるということ。そして、いろいろと考えながら現場に臨んでいらっしゃるので、作品に対する思いの深さを感じています。

現場で問題点を改善したり、作品を作り上げる努力をしたりするのを見ていると、自分が健太郎さんの年齢のときに同じことができていたかを考えてしまいます。正直、できていなかったかな、と。そういった点で、刺激をいただいています。

健太郎さんから刺激やエネルギーをたくさんいただいて、次に参加する別の作品で、周りの皆さんにこのエネルギーを届けられたらいいなと思っています。

──お互いの出演作で印象的だったものを聞かせてください。

坂口:僕は『悪の花』ですね。ストーリーが面白かったこともそうですが、ジュンギさんの“いろいろなものを語る目”が印象的でした。

「楽しそう」という表情の中に悲しみが見えたり、静かにボーッとしているだけでも何かを考えているように見えたり。複数の感情が同居しているような目線をされているんですよね。だから、1回目に見たときと2回目に見たときでは、作品の受け取り方が変わるなと感じました。

共演のお話をいただく前に拝見していたので、共演が決まったときは楽しみでしかなかったです。

ジュンギ:ありがとうございます。健太郎さんはいろいろな印象のキャラクターを演じていて、中にはタフな演技を見せる作品もあったと思います。

でも、僕が一番印象に残っているのは『今夜、ロマンス劇場で』です。ドラマや映画を見て涙を流すことはほとんどないのに、この作品を見たときにポロポロと泣いた記憶があります。

それは、内面の演技があまりにも自然と出ていて、魔力を感じたというか。一瞬で作品に没入できるような演技をされていたので、泣きながら「この人と共演したい」と思いました。

その後、今回のお話をいただいて。これが偶然なのか、運命なのかわかりませんが、健太郎さんと出会えて、一緒に演技ができて幸せです。

坂口健太郎&イ・ジュンギ 韓国での“極寒ロケ”が絆を深めるきっかけに?

──撮影をともにするなかで、絆が深まった瞬間、「仲良くなれたな」と感じた瞬間のエピソードを聞かせてください。

ジュンギ:韓国ロケですかね(笑)。

坂口:そうですね(笑)。漢江の橋の上で撮影することがあったのですが…本当に寒かったんです。風が強く、川から上がってくる温度がすごく低くて。そういう環境でちょっとしたアクションもあり。

2人で対面してセリフを言い合うシーンだったのですが、カットをかけずに長回しで撮影していたんですよね。それで、カメラが寄ってくるんですけど…震える手が映ってるんじゃないかっていうくらい寒い日だったんです(笑)。

そういったなかで本番を撮り、カットがかかった直後に「うわー!」と叫ぶこともあって。でも、「2人で撮りきったな」という達成感みたいなものを感じました。

ジュンギ:一緒です(笑)。役者はもちろん、ときには弱い姿を見せることもあります。しかし、いつもお互いへの期待感を持ち、エネルギーを与えあいたいと思っている。現場ではそれほどまでに熱く、集中して臨んでいるんです。

先ほどの話にもあった、橋の上での撮影で僕は、健太郎さんと一緒に震えながら「もっと強い姿をお見せしなきゃ」「もっとエネルギーを出して、健太郎さんよりも長く耐えなきゃ」と思っていて(笑)。そう思うこと自体が面白くて、「(こういう時間も)いいな」と思った瞬間でした。

──劇中に“お守り”が登場することにちなみ、お2人の“お守り”にしているものや言葉、ゲン担ぎのようなルーティンを教えてください。

ジュンギ:毎日祈ります。家族と友だちと同僚、私の人生にかかわる皆さんとの縁が続くこと、周りの皆さんにいいことがあるように、と。それが僕のルーティンですね。

坂口:僕は、現場に入るときに心がけていることになるのですが…この撮影期間が、関わる皆さんにとっていい思い出になったらいいなと思っています。

日本では、映画はだいたい1~2ヵ月、ドラマは3~4ヵ月で撮影することが多いと思います。その期間、毎日顔を合わせて、一緒にお弁当を食べることも、役や作品の話をすることもあり、ときには弱い姿を見せる瞬間もありますよね。だけど、その撮影期間が終わったらバラバラになっちゃうんです。

だからこそ、撮影期間が皆さんにとっていい思い出になるような環境づくりというのは意識するようになりました。

人の一生で考えると4ヵ月は短いかもしれないですが、だからこそ深く刻まれる可能性もあって。「あの現場楽しかったな」とぼんやり思い出してもらえたらうれしいです。

今は地上波に加え配信も広がり、作品をさらに多くの人に見てもらえる環境になったけど、僕らがやっていることはすごく小さいと思うんです。現場に行って、例えば50人くらいの限られたスタッフさんたちの前でお芝居をして、それを毎日繰り返す。

完成した作品は世界に届けられるけど、まずは現場を大事にできないと、本当の意味で作品を広げていけないんじゃないかなと思っていて。そういった思いを持って作品に臨むことがお守りかなと思っています。