──『Tokyo middle 30』の本編に関してもうかがいます。台本は読みましたか?

『東京』がほとんど出来上がった、アレンジをする段階で、読ませていただきました。自分の書いた歌詞と「合ってる!」と思うポイントもあり、楽しかったです。早く映像が見たいですね。

──劇中の登場人物たちが抱える悩みのなかで「これはわかる」と共感できるものはありましたか?

登場人物たちは憧れを抱いて上京してきて、あの頃さまざまなことを思い描いていた“未来”にいるのですが、「今の自分はどうなんだ」と葛藤をしていて。そうした姿に共感しました。

私は今の姿が、昔思い描いていた通りなのかと言われると、そうではないんです。だからこそ、想像していたことを思い返して、「もっとこうできたな」などと悩むこともあります。

ふみの「今の私は一見夢を叶えたようで…」葛藤を明かす

──過去に思い描いていた未来の自分と今の自分のギャップはどんなところに感じますか?

小さい頃から「歌っている人になりたい」と思っていて、形としてそれは叶ったのですが…ゲームをクリアしたときのように、達成の証としての星がもらえるわけでもなく、そもそも“達成”と呼べるものはなくて、ただ現実が続いているんですよね。

(周囲は)変わっているのに、自分は取り残されているような感覚になってしまうこともありますし、今の私は一見夢を叶えたようで、まだまだ追い求めたいことがあって…日々葛藤ですね。

──35歳の女性が主人公の本作ですが、ふみのさんが今想像する35歳もしくは30代について聞かせてください。

未来を想像するのが苦手なんですよね。でも、今すごく楽しくお仕事をさせていただいているので、この環境でずっと歌っていられたら幸せだな、と思います。

何よりも時が経つのは本当に早くて、“今”はすぐいなくなってしまうので、大切にしたいですね。きっと今自分にできることを探し続けていたら、未来はもっといいものになると信じています。

──今だからこそやっておきたいこと、挑戦してみたいことはありますか?

『東京』でもそうだったのですが、自分を知ることができるので曲作りはたくさん挑戦したいです。それは今だけではなくて、一生やりたいことでもあるのですが。

その時、その時の「今」とたくさん向き合って、詞や曲としてたくさん残して、未来で「なんでこんなこと思ったんだろう?」と見返せたらいいなと思っています。