<江口のりこ インタビュー>

――前回の「ワケあり人生と部屋探し~無理とは言わない不動産屋~」から、約1年ぶりとなる『ザ・ノンフィクション』の収録はいかがでしたか?

映像を(事前に)見たときは、洋介さんに対して「もっとしっかりしろよ」という気持ちになったのですけど、収録しながら改めて見てみると、「ものすごくいいところがいっぱいある方なんだろう」と感じました。

――ナレーションでも「不思議な魅力がある」とありましたが、特にどんなところが魅力的だと思いましたか?

笑顔がすごくチャーミングだから、そこにみなさんが引き付けられるというのもあるでしょうし、まず、素直な方ですよね。

自分が怒られたときでも、どこがいけなかったのか、どこがダメだったのかをきっちり分析して言葉にするじゃないですか。

「わかってるなら、次からそうしろよ」と思うんですけど(笑)。そこがすごく私にも似ているなと思って。私も失敗はすぐに反省して、ここがダメなんだよな、とか、自分で“つらつら”としゃべるんですよ。それでも、また同じことを繰り返すんですね。

自分を見ているようで共感できました。親に対する感じとか、すごくわかります(苦笑)。

――親に反発してしまうのですか?

はい。いい大人なのに、いまだにね。子ども扱いされると、そうなっちゃいますよね。

――両親に対して感謝の気持ちはあるけれど、それを言葉で言い表せない洋介さんが、一念発起して頑張るシーンもあります。そこはどう見ましたか?

それでも結局、お母さんに怒っちゃうじゃないですか。不機嫌に戻っちゃう。そこがすごくいいな、と思いました。最後は、そこにいくっていうね。

家族って、やたらとイラつくときはありますし、日常ってそんなもんやなって思うんです。私も何か知らないけど、母親にイラっとしちゃうことがあるので、よくわかります。私も、私も、って思っちゃいました(笑)。

――両親をはじめ、友人や周囲の人々が洋介さんを特別扱いせず、自然に接しているのも印象的でした。

私は、洋介さんが「大恩人」と慕う相談相手の男性を応援したくなりました。彼を怒らせてしまった洋介さんが「好きな人に嫌われるのは超ストレス」みたいなことを言っていたじゃないですか。

でも彼さんは、洋介さんとちゃんと向き合って、叱って、あれだけ叱ったあとでも笑顔で迎え入れているのに「ストレス」って言われると…つらいですよね。だから、彼を応援したくなりました。

――洋介さんに言葉をかけるとしたら何と言いますか?

飲みすぎ注意。それだけですよね。本当にいろいろなところに講演にいったり、何かを立ち上げたりとか、すごく活動的な方なので、尊敬します。あとはお酒ですね(笑)。

私はお酒が飲めないので、わからないのですが、気持ちだけも嫌なことから逃れたりできるものなんだろうか、とちょっと思いました。

――サブタイトルが「人生ってムズい」ですが、ご自身がそう感じたことはありますか?

もちろんあります。みなさんもそうなんじゃないかと思いますが、人生は基本思い通りにいかないものですよね。明日何があるかわからないですし、大丈夫だろうと思ったことがそうじゃなかったりして、安心できないものですよね。

(つらいこと、嫌なことがあっても)今日またやらなきゃいけないことがあって、「ああ…」と思いながらも、それをやっているうちに、日々が過ぎていって、いつの間にかそのことを忘れているといった感じですかね。私は、流れに身を任せるようにして生きている気がします。

<ナレーションの一部を紹介>

<予告動画>

YouTube「FUJITV GLOBAL CHANNEL」で、『ザ・ノンフィクション』の予告動画を配信中!

5月28日(日)13時40分~「人生ってムズい~レモンサワーと車いす」予告