「みなさんありがとうございました」
アニメーション映画『音楽』が世界4大アニメ映画祭のひとつ、オタワ国際アニメーション映画祭で、長編コンペティション部門のグランプリに選ばれた。
『音楽』は岩井澤健治監督(原作:大橋裕之)の映画で、楽器を触ったこともなかった不良たちが思いつきでバンドを組むところから始まるロック奇譚。坂本慎太郎さん、駒井蓮さん、前野朋哉さん、芹澤興人さん、平岩紙さん、竹中直人さんらが声優として参加している。
個人での製作期間が7年を超えるという、この作品。放映の尺は71分あるのだが、作画はすべて手描きで、枚数は40,000枚超に及ぶ。分業制やCG制作が主流のアニメーション制作では、かなり異例のプロジェクトだ。
クライマックスの野外フェスシーンをダイナミックに再現するため、実際にステージを組んで、ミュージシャンや観客を動員してのライブを敢行したというのも驚く。
審査員は「台詞の間、的確な構図、魅力的なキャラクター、そして映画的言語が駆使された演出を高く評価した」と選考の理由を語った。
受賞の知らせを受けて岩井澤監督は「スタッフ、キャストのみなさん、ありがとうございました」とコメント。また、松江哲明プロデューサーは「オタワでは爆笑と拍手が起こるライブのような上映で、こんなにも幸福な時間が体験できたことに感謝です」と喜びを語った。
映画『音楽』は、2020年1月から全国で順次公開される。