「すずめの戸締まり」の初日舞台挨拶が行われ、原菜乃華さん、松村北斗さん(SixTONES)、深津絵里さん、染谷将太さん、花瀬琴音さん、新海誠監督が登壇しました。
新海監督にとって3年ぶりとなる本作では、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる”扉”を閉めていく少女・すずめ(原)の解放と成長の冒険物語が描かれます。
新海監督「皆さんの声によって出来上がった気がしています」
はじめに新海監督が「本日は皆さん、映画を観ていただきありがとうございました。(RADWIMPSのエンディング曲に)『僕にはないものでできてる』という歌詞があります。あの歌詞が、この映画そのものだなと考えていて、急に思い至りました」とコメント。
「この映画というのは、僕の力で作ったものではない気がするんです。『君の名は。』から観てくださった皆さんの『こういう映画が観たい』という声が、どこからか聞こえたような気がしますし、ここにいらっしゃる素晴らしい皆さん、絵を描いてくださった、音楽を作ってくださった、たくさんのスタッフの力。僕にないものによって、皆さんの声によって出来上がったような気がしています。ですから、ここまで導いてくださってどうもありがとうございました」と感謝しました。
原さんは「昨日は、あまり眠れなかったくらいに今日をずっと楽しみにしていました。この作品の魅力を、これからたくさんの方と共有できるんだなと思うと、すごくうれしい気持ちでいっぱいです」と挨拶。
本作で、イスになってしまう草太役を演じた松村さんは、「どうもイスです、こんばんは。僕は今日最速上映を観てからここに挑んでいるので、大変『すずめの戸締まり』熱がグラグラと煮えたぎっている状態で。楽しいプラス、うっとうしいくらい熱い時間にできればなと思います。楽しんでいきましょう」と意気込みました。
原菜乃華、松村北斗のフォローに感謝
本作について、MCより「2人の旅はいかがでしたか?」と質問されると、「せっかくなのでイスになる側から喋った方がいいですよね?」と松村さんがキャッチ。
松村さんは「皆さん、予想以上の時間、イスになり続けたでしょう。(演じた)草太はイスになってから、すごく感情や人となりが見えたりとか。(イスになり)表情がなくなった方が表情が見えるという、不思議で魅力的な(役どころで)…新海監督、これは作戦ですか?」と質問を。
新海監督は「非現実的に美しい草太というキャラクターが、イスになって、かわいらしく日本全国の廃墟を回るという物語が、コミカルでどこか物悲しくワクワクするものになるんじゃないかと考えたんです」と答えました。
松村さんは「予告では人間の草太が人気だと思うんですけど、本編を観たらイスの草太が好きな人が多いんじゃないかな」と予想。
新海監督は、本作の予告を作る際にも「『松村北斗』の名前テロップを、イスの画に被せて出したりしてました」と振り返りました。
また、原さんと松村さんに「本作で共演しての印象」を聞くと、原さんは「実写版・草太さんだなと思っていました。上品な雰囲気や仕草、私に対しても敬語で接してくださるところが、草太さんのままだなと思います。私が言語化するのに詰まってしまったときも、思いを汲み取ってくださって、言葉にしていつもフォローしてくださるので、そういう聡明なところも、まったく同じだなと思います」と称賛。
松村さんは「本当に言葉が上手な19歳ですよね。参っちゃいますね…」と照れた様子を見せました。
原さんについて松村さんは「強烈ですよ。いろんなインタビューで、カッコつけていい言い方するんですけど、上映後なのでシンプルに言いますけど」と切り出し、客席に向かって「(すずめの)結構かっこいい言い回し、キュンとしません?」と呼びかけました。
松村さんは、セリフの言い回しが印象的だったシーンを上げ、「そういうカッコ良さを持ってる方って、あまり多くもなさそうだなというか。悲しいんだけど、カッコ良さがあって、そこに心えぐられるような強さがある。そういう力を持っている方なんだなという印象です」と明かしました。
最後に原さんは「『すずめの戸締まり』という作品は、観客としても出演者の1人としても大好きで、宝物のような作品です。自信を持って、誰が観ても絶対に楽しんでいただけると言い切れるような素晴らしい作品に出会えたことが誇りです。監督、本当にすごい映画を作ってくださってありがとうございました、今日観にきてくださった皆さん、ありがとうございます」と感謝。
松村さんは「(この映画では)すずめがたくさんの人物と出会って、それぞれがメッセージや歴史を抱えていて、そういう風にロードムービーが進んでいって最後、映画自体がメッセージを抱えている(ことに気づきます)。(観終わった皆さんは)たくさんのものを受け取っているんじゃないかなと、僕自身がそうだったので、予想します。だからこそ、時間をかけて、今の思いが明日には変わっているし、人に話せば話すほど変わっていくし、そうやってずっといつまでも仲良くしていけるような映画かなと思います。1回観た縁を宝物のように思っていただけたら」と呼びかけました。
<作品概要>
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(原)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太(松村)に出会う。彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。
映画「すずめの戸締まり」は、全国公開中。
©2022「すずめの戸締まり」製作委員会