もう後が長くない… そう感じたマユミさんは、交換日記だけでは収まらない娘たちへの愛を、アルバムやフォトブックにして伝えました。

娘たちに一冊ずつ贈られたメッセージアルバム

マユミさんが家族に送ったフォトブック

それぞれが生まれる前の気持ちや、保育園、小学校、中学校、高校と、娘たちへのその時々の思いを綴っています。
例えば、「うまれてきてくれてありがとう」と題された長女へのメッセージには
 

赤ちゃん時代はいっつも笑ってて、天使というか菩薩みたいで、育児で悩んだことは一度もない!!
コミュ障のママが、ママ友いっぱいできたのもの、あなたのおかげ。ママの世界を広げてくれた恩人だよ!
ママにとっては神さまからの「キセキの贈り物」だから、絶対に絶対に自分を大事にして、幸せになってほしい!!

マユミさんが娘たちに送ったアルバム

長女の6年後に生まれた次女には、
 

お腹の中にいるとき、よくママのお腹をけって、すごく元気だったから男の子かなあ?と思っていたら女の子でびっくりした(笑)
生まれてきた時も、手足をバタバタしていてやっぱり元気だった(笑)


といった、娘たちも知らない母の思い出や心のうちをぎっしりと詰め込んだ写真つきのアルバムが、長女と次女、それぞれに一冊ずつ送られました。

今も届く母からの“声”

母のメッセージは、今もなお娘たちに届いています。マユミさんは亡くなる前日まで、娘たちの誕生日や成人式といった節目のために何十通と手紙を書き溜めていました。そして2025年、二十歳の誕生日を迎えた長女には、こんなメッセージが届きました。
 

ハタチ〜。成人やん。成人式行くんかな?あ、それは18か。振袖とかパパにちゃんとしてもらいや。お酒も飲めるね。


「大人になってママと飲み会するのがめっちゃ楽しみ」と交換日記で綴っていた長女の夢は叶わないけれど、こうして今もすぐ近くにマユミさんがいるかのような温もりのある言葉を、娘たちは聞くことができています。

あれから2年… 娘から母への感謝 夫に託された言付け

成人式の前撮りで両親宛のメッセージを読む長女

マユミさんが亡くなって2年が経とうとするころ、長女は成人式の前撮りを行いました。撮影が終わると、長女から父にこんなメッセージが手渡されました。
 

今まで本当にありがとう。これからもよろしくお願いします。


記された宛名は「パパ ママ」。
娘たちは、たとえ目の前にいなくとも、マユミさんの存在をたしかに、しっかりと感じています。

スイスで旅をするマコトさん

そして夫のマコトさんには、生前、こんな言付けをしていたそうです。
 

もし、私が生きていたら受けられるはずだった幸せの全てを
娘たちにあげてください… 余ったら、あなたにもあげるから

11月2日(日)に『ザ・ノンフィクション』で放送された、母の決断に向き合った家族の「その後」の日々を追った『私のママが決めたこと 〜あれから2年 母を思う旅〜』は、TVer/FODで配信中です。(※TVerでは2025年11月16日まで配信)

TVer 配信URL:https://tver.jp/series/sr7vfvos9u/

また、2024年6月にフジテレビ『ザ・ノンフィクション』で放送した「私のママが決めたこと~命と向き合った家族の記録~」は、『フジテレビドキュメンタリー』YouTube公式チャンネルにて2025年11月30日まで配信中です。