鈴鹿央士さんが、自身の恋愛観を語りました。
「MEN’S NON-NO」専属モデルとして活躍し、映画デビュー作となった「蜜蜂と遠雷」(2019年)で国内映画賞の新人賞を総なめにして話題となった鈴鹿さん。そんな鈴鹿さんが出演する映画「バイオレンスアクション」が、8月19日(金)に公開されます。
本作の主人公、ゆるふわピンクボブの菊野ケイ(橋本環奈)は日商簿記検定2級合格を目指す専門学生。友達と楽しく過ごし、学校帰りに出会った青年テラノ(杉野遥亮)に胸をときめかせる女の子ですが…彼女のアルバイト先は“殺し屋”。
ケイに恋する同級生・渡辺(鈴鹿)、運転手のヅラさん(岡村隆史)、店長(馬場ふみか)とともに、史上最悪のアルバイトに挑むアクション・エンターテインメントです。
純粋でまっすぐな渡辺を演じる鈴鹿さんに、役作りへの意気込みや恋愛観、自身のアルバイトの思い出などを聞きました。
鈴鹿央士さんフォトギャラリー(写真13枚)
共演の橋本環奈に刺激「先頭を走り続けている理由がわかった」
――出演オファーを受けたときの心境を聞かせてください。
瑠東東一郎監督とは以前ドラマでご一緒したことがあって、今回また瑠東さんと一緒に作品を作れることが、すごくうれしかったです。原作はすごくテンポがよくて面白くて、これだけ個性豊かなキャラクターを実写化するとなると、どんなキャストが集まって、どんな映画になるのか楽しみだなと思いました。
――どんなところを意識して、渡辺を演じましたか?
まず、髪型は地毛でいこうと決めました。いつもの僕の髪型からちょっと伸ばせば、渡辺のマッシュルームヘアに近づきそうだと思ったので。今回、初めて髪を染めたんですけれど…染めるのって意外と時間がかかるんですね(苦笑)。ブリーチして、ストレートパーマも当てました。最初の仕上がりはもっとトゥルントゥルンで、若い頃のリンゴ・スターさん(ザ・ビートルズ)みたいでした(笑)。
お芝居については、渡辺くんの「ケイさんが好き」という思いを、ずっと持ちながら演じたいと思っていました。渡辺くんはケイさんが大好きで、体を張って本気で行動するんです。その気持ちを表すためにも、「ケイさんのためなら」という思いの強さを意識して臨みました。
――渡辺は恋にまっすぐなタイプだと思いますが、ご自身はいかがですか?
慎重なほうです…。当たって砕けられない、というか砕けたくない(苦笑)。砕けるのが怖いんです。もし自分から告白して断られたら、もうこの人との関係が終わっちゃうかも、これまでみたいに一緒に遊べなくなるかも…だったら今のままがいいかな、と考えてしまいます。だからなかなか、自分からアプローチはできないです。
でも今回、渡辺くんを演じて、こんなにまっすぐ純粋に「好き」と思えるのっていいなと思いました。
ケイさんはテラノのことが気になっているけれど、渡辺くんにまったく振り向いてくれないわけでもなく。渡辺はケイさんと同じ空間にいられて、すごく幸せだなと思っていました。僕自身も、この役を演じている時間は幸せでした。
――ケイ役の橋本さんの印象はいかがですか?
(橋本)環奈さんは僕とほぼ同世代ですが、なぜ環奈さんは芸能界の先頭をずっと走り続けられるのか、今回共演して、その理由が僕なりにわかった気がします。
やっぱりご自身が持っているキャラクターが素敵で、すごく優しくて明るくて。でも明るいだけではなくて、お芝居に対して真面目に向き合う真剣な面もあって、とても魅力のある方だと思いました。
ファストフード店で朝バイトの過去「いい経験だった」
――テラノ役の杉野さんとの、撮影現場での思い出があれば教えてください。
杉野さんは、撮影では2〜3日しか一緒にいられなかったのですが、「人生とは」「生き方とは」といった深い話をしました。こういうことは普段、撮影現場ではあまり話さないのですが、なぜか杉野さんとはそういう話の流れになって。自分の考えを大事にしようとか、どんな生き方をしていこうとか、いろいろお話しました。
杉野さんは考え方をしっかり持っている、芯の通った素敵な先輩で、「僕も杉野さんのような大人になりたいな」と思いました。
――杉野さんとは、撮影後も交流を続けているのでしょうか。
プライベートでも会う、といったことはないですが、たぶんこの距離感がちょうどいいのだと思います。近すぎない関係性だからこそ発せられる言葉もあると思っていて。仲良くなりすぎちゃうと、また違った言葉の掛け合いになるかもしれません。もっと仲良くなりたいとも思ったりしますが、「いつかベストのタイミングがあればいいな」と思っています。
――ヅラさん役の岡村さんと共演した感想を聞かせてください。
岡村さんとは、2度目の共演です。以前は親子役だったのですが、その時はあまり話す機会がなくて。
今回、一緒にいる場面がたくさんあるのですが…岡村さんがシーンの終わりにアドリブを入れて、なかなかカットがかからないことがあって(笑)。そのときの岡村さんは、僕が何を言っても何をしても返してくれて、しかもその返しが面白くて。「すごいなぁ」と、ずっと思っていました。
――渡辺は“殺し屋”のアルバイト仲間になりますが、鈴鹿さん自身はこれまでアルバイトの経験はありますか?
焼肉屋さんとファストフード店と、飲食店のデリバリー、3つのアルバイトをしていました。一番楽しかったのはファストフード店ですね。だいたい朝のシフトに入っていたんですが、通勤・通学中のお客さんが多くて。
いろいろなお客さんが来ていました。毎朝来るおじいちゃんとか。いつも決まった飲み物を頼むので、スタッフはみんな、そのおじいちゃんがお店に来た瞬間に飲み物を作り始めるんです。おじいちゃんは毎回レジで注文を伝えてくれるんですが、僕らはもう商品を登録していて、あとは会計ボタンを押すだけ、みたいな状態で(笑)。
アルバイトでいろいろな人と出会えたのは、いい経験だったなと思います。
映画「バイオレンスアクション」は8月19日(金)、全国の映画館で公開。
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©️浅井蓮次・沢田 新・小学館/「バイオレンスアクション」製作委員会
撮影:河井彩美
ヘアメイク:阿部孝介(トラフィック)