『やんごとなき一族』第10話完全版
義父・深山圭一(石橋凌)に偽の妊娠だと見抜かれ、とっさにナイフに手を伸ばした義姉・美保子(松本若菜)。彼女を止めようとした佐都(土屋太鳳)は、急に産気づいてしまった。
<ドラマ『やんごとなき一族』これまでのあらすじ完全版>
義母・久美(木村多江)が使用人たちに指示を出し、佐都は深山家のリビングで無事に女の子を出産。
その後、佐都は赤ちゃんとともに病院に移り、健太(松下洸平)、久美、母・良恵(石野真子)らに囲まれ、幸せな時間を過ごす。
健太は幸福の中で、佐都の出産前に明人(尾上松也)から言われたことが気になっていた。
退院した佐都が深山家に戻ると、圭一は赤ちゃんの顔を見ることなく「早く男子を産め」と命令。
健太は佐都をかばうが、使用人たちの目も厳しく、久美も男の子を産み分けるためのサプリメントを佐都に渡す。久美は、自分がなかなか男子に恵まれず長い間苦労したので、同じ思いを佐都にはしてほしくなかったのだ。
しかし、目の前の子を大切にしたい佐都は、サプリメントは飲まないと圭一に申し出る。深山家の存続のためだと激怒する圭一。健太は圭一の腕をとって自分たちの思いを訴えるが振り払われ、弾みで頭を打ってしまった。
翌朝、佐都は健太の異変に気づく。病院で検査してもらうと、健太は記憶の一部を失くしているという。健太が失ったのは、大学生以降の記憶。つまり、佐都のことはすっかり忘れてしまっていた。
圭一は、健太をしばらく母家で預かると佐都に告げた。
そんな中、長らく姿を消していた明人が突如深山家に戻ってきた。
圭一に不在を謝罪した明人は、健太には「自分と深山家の跡継ぎ争いをしている」と告げる。そして、健太をサポートすると言う明人は、深山家に戻ってくることを圭一に許された。
佐都は、記憶を失う前の健太が子どもの名前を決めていたことを知る。そして、圭一たちに「凛」と命名したことを伝えるが、健太は覚えていなかった。
さらに佐都は、かつてプロポーズしてくれた場所へ健太を連れて行く。だが、やはり健太は記憶を取り戻すことができなかった。
明人から跡継ぎ争いの話を聞かされてはいたが、まだピンと来ない健太。そんな健太に、圭一は「跡継ぎは明人ではダメだ」と話す。そんな2人の話を、明人が聞いてしまう。
自分の跡継ぎの座を盤石にしようと思っていた明人だが、サポートしてくれている万野誠(石黒賢)に深山家を潰すと宣言。そして、明人の計画は実行に移されようとしていた。
明人から離婚を突きつけられ、ペントハウスからの退去を命じられた美保子の焦燥は募る。明人を探していた美保子は、彼が万野とともに深山グループを潰そうと企んでいることを知り…。
健太は母家から佐都が暮らす離れに戻ってくるが、夫婦仲はしっくりいかない。そんな時、圭一は佐都が深山家にとって有害な存在だと健太に吹き込んだ。
男の子を産む確率が上がるというサプリを勧める健太に、悲しむ佐都。そして、佐都はもう自分が知っている健太ではないと、別れを告げた。
健太から「佐都が出て行った」と聞いた圭一は、これで目障りな奴が消えたとほくそ笑む。
久美は必死に佐都を思い出すよう健太に迫るが、「女なんて代わりはいくらでもいる」と言う圭一。その時、これまで我慢を重ねてきた久美の堪忍袋の緒が切れた。