──今回はラブコメ作品でしたが、これからやってみたい役や作品はありますか?

ヒューマン作品に出演したいと思っています。ドラマや映画を見て泣くのが好きで、泣くために見るくらいなのですが、自分が好きで見ていたジャンルの作品に携わることができたら幸せですよね。

──最近一番心を揺さぶられた作品は?

恋愛ドラマですが『First Love 初恋』(Netflix)は揺さぶられました。あと、ヒューマンドラマで言うと、『春になったら』(カンテレ・フジテレビ系)です。あれは考えさせられましたし、後半になるにつれてお父さん(椎名雅彦/木梨憲武)のすい臓がんが進行していって…娘(椎名瞳/奈緒)との関係性も含めて毎話涙なしには見られませんでした。

僕自身もそうやって人の心を揺さぶられる作品に巡り合えるように、今後もお芝居のお仕事も頑張ります。

木村柾哉“学校イチの王子様”を演じるため節制!「ゴリゴリマッチョの王子様はちょっと…(笑)」

──映画『あたしの!』の台本、幸田もも子さんの原作を読んだ感想を聞かせてください。

僕はもともと、登場人物が自分と向き合って成長していく物語に弱いところがあるのですが、この映画にもそれをすごく感じました。ラブコメの要素は強くあるのですが、それぞれのキャラクターが一つ大人になっていく姿が見える作品だな、と。

原作は、映画のお話をいただいてすぐに読み始めて、現場に入るまでに何度も読ませていただきました。

少女漫画を読むのが初めてだったので「こういう感じなんだ!」と新鮮で。漫画からもドキドキが伝わってきて、「こんなシチュエーションがあったら、トキメクだろうな」という場面が散りばめられていましたし、すごく楽しかったです。

──演じる直己は“学校イチの王子様”。撮影前に準備したことはありますか?

ゴリゴリマッチョの王子様だとちょっと…と思い(笑)、少し節制しました。モテ仕草は、原作の直己をたくさん見て勉強しました。

──直己とご自身に共通点はありますか?

「どこかミステリアス」って言われちゃうところでしょうか。直己は抱えている過去があって、いろいろと考えて周りに優しくして、だけど「恋人をつくる気がない」と人を遠ざけていて、それがミステリアスな雰囲気につながっています。

でも僕は、何も考えていないことのほうが多くて(笑)。そういう時に限って、「何考えてるのかわからない」「ミステリアスだね」と言われるんですよね。そこは似ているようで似ていない、共通点です。