「ちゃんとしなきゃ」と頑張りすぎていた育児初期。
ロンドンでの2ヵ月半の滞在を通して、山﨑アナは子育てへの向き合い方に少しずつ変化を感じるようになりました。
そのきっかけのひとつが、現地で目にした“赤ちゃんのハイハイする姿”だったそうです。

土足文化から学んだ「元気に生きてるだけで大丈夫」

ロンドンでは日本と違って土足文化なので、赤ちゃんが土足の場でもハイハイしている光景が当たり前だったんです。

土足の場でハイハイする赤ちゃんたち

服はあっという間に真っ黒になるのに誰も慌てないし、叱る人もいないんです。
「元気ならそれでいい!」という感じ。

その空気がとてもラクで、「ああ、元気に生きてるだけで大丈夫」って私も自然に思えるようになったんです。

ロンドンでは図書館でシャボン玉をやってもOK!(笑)

一方で、日本にいると、常に誰かに見られている気がしてしまって(笑)

例えば、児童館。
子どもが舐めたおもちゃをきちんと拭いて戻すのですが、常に見られている気がして、肩に力が入ってしまうことがありました。

もちろん、ちゃんと拭いて戻しますが、その“見られている感覚”そのものを窮屈に感じていたのかもしれません。

ロンドンの人たちは、いい意味で個人主義で、他人の育児に干渉しませんし、気にしません。
そのおおらかさが私にはとても心地よかったんです。

帰国後、自分軸での育児ができるようになり、ネットなどにある育児法なども一切見なくなりました。

復職を後押しした夫・おばたのお兄さんの言葉

子どもが1歳を過ぎた頃から毎日のペースが少しずつ掴めてきて、子どもとの生活が「楽しい」と思える瞬間が増えてきました。

仕事は変わらず好き。でも、目の前の子どもと過ごす時間も愛おしくて「もう少しこの時間を大事にしたいな」と、そう感じるようになったんです。

復職のタイミングは、本当にぎりぎりまで決められませんでした。

正直、自分の中で「すごく戻りたい!」というような気持ちは無かったですね。
まず、育児と仕事の両立が本当にできるか心配で、一歩が出なかったんです。

さらに、産休前に仕事を「一旦やり切った!」という実感が自分の中にあったので、仕事への焦りも少ない中、戻るタイミングを決めかねていました。

そんなとき、夫が何度も言ってくれた言葉に背中を押されました。