<司紫瑶(ディレクター)コメント>

戦後80年。多くの人にとって戦争は遠い記憶になりつつあります。けれど取材で出会った中国残留邦人1世、そして4世が抱く「私はナニモノか?」という問いは、かつての戦争が残した境界の間で、形を変えながら続いていました。

二つの故郷を抱きながら生きる彼らの姿は、個人の物語であると同時に、多様なルーツの人々が交じり合う現代社会の姿でもあると思っています。

世界に目を向ければ、国と国の戦争がまだあります。境界で揺れる人々の姿を見つめ、改めて「平和とは何か」を考えるきっかけになればと願っています。