古川雄輝さんが主演を務める舞台「室温~夜の音楽~」の上演が決定しました。
ケラの傑作を新演出で上演!
演劇界の第一線を走り続けるケラリーノ・サンドロヴィッチさんが2001年に作・演出を手がけた舞台「室温~夜の音楽~」。人間が潜在的に秘めたる善と悪、正気と狂気といった、相反する感情に恐怖と笑いを織り込んだ本品は、唯一無二のホラー・コメディとして絶賛され、第五回鶴屋南北戯曲賞を受賞しました。
演出を手掛けるのは、常に精力的に作品に取り組み数々の話題作を世に送り出している奇才・河原雅彦さん。2021年に「カメレオンズ・リップ」で初めてケラさんの作品を手掛け、ケラさんからの厚い信頼を受けている河原さんが、この戯曲にほれ込み上演を熱望したことで、21年ぶりに復活することになりました。
また、作品のタイトルにもある通り本作のカギとなる音楽は、“新しい時代のディープファンクバンド”在日ファンクが手掛け、全公演に出演。生演奏による物語と音楽のセッションには注目です。
河原雅彦のもとに古川雄輝はじめ、豪華実力派俳優が結集!
本作で主演を務めるのは、2019年上演の「神の子どもたちはみな踊る」以来約3年ぶりの舞台主演となる古川さん。舞台作品にも定期的に出演し、本作ではケラさんの作品、河原さんの演出と初顔合わせでホラー・コメディという異色なジャンルの作品に挑みます。
共演は、声優として絶大な人気を誇り、舞台女優としても活躍する平野綾さん、人気お笑いトリオ我が家の大ボケ担当・坪倉由幸さん、ミュージシャンの活動と並行して俳優としても数多くの作品に出演、本作には音楽と演奏でも参加する浜野謙太さん、独特の存在感で個性を放つ長井短さん、映像・舞台とジャンルを問わず活躍している堀部圭亮さんと、豪華実力派俳優が結集しました。
12年前に起こった凄惨な殺人事件をきっかけに一つの場所に集まってきた人々の奇妙な関係を描いた本作。
公開されたビジュアルは“湿度”と“見えない部分”をコンセプトに、登場人物の表面ではなく内面に焦点を当て、それぞれのキャラクターの、種類の違った粘着質な感情を表現。曇りガラス越しに見える人物のクリアな部分とそうでない部分の混在からも作品世界がうかがえます。
<古川雄輝 コメント>
久しぶりの舞台に出られるということで大変うれしく思います。
ゾッとするホラー的な要素が詰まった緊張感のある物語なのですが、シリアスなシーンなのに思わずクスっと笑ってしまうようなコメディの要素も混ざっていて、ホラーとコメディが融合した、とてもおもしろい台本だと思いました。
僕の役は、ある罪を犯した青年の役です。犯罪者の役を演じた経験は、今までそれほど多くないので、そういう姿もぜひ劇場に観に来ていただければと思います。
<平野綾 コメント>
ケラさんの生み出す世界観、ケラ・ワールドにいつか携わってみたいと思っていたので、出演が決まって本当にうれしかったです。私自身、ストレートプレイが久しぶりなので、今から本当に楽しみです。
私は、12年前に双子の妹を殺された姉の役で、底知れぬ感じがある女性じゃないかなと思います。
一度はまってしまうとかなり中毒性のある、危険で抜け出せないこの作品。時期的に、ちょうど湿度が上がり暑くなってくるタイミングでの上演だと思うので、ちょっとひんやりしつつ、じめっとしつつ、絶妙な空気感の中、いろんなところに散りばめられたケラさんのトリックを楽しんでいただけたらなと思います。
<堀部圭亮 コメント>
僕自身、ケラさんの作品への参加を切望していましたので、やっと念願が叶い、しかも演出は河原さん。本当に楽しみにしています。
僕の役は「何かあるぞ…」っていう作家です。物語の冒頭から「何かある感」満載です。舞台作品は、演じている役者と観客が同じ空間にいることで、音や気配、匂いや空気を一緒に感じてもらえるというのが、すごく魅力だと思います。
この作品は「思わず笑っちゃったけど、なーんかヒドい事になってない?…不快だなぁ…後味悪いなぁ…けど不思議と心地好い…あっ!ホラーコメディって、そういうことか!?」そんな感じです。ぜひ劇場に“不快に”なりにきてください。
<浜野謙太 コメント>
在日ファンクで舞台の生演奏をとオファーをいただいたのはチャンスだと思いました。
ブラスセクションのある大所帯バンドって、きっとたいそうフェスを盛り上げてくれるんだろうくらいのイメージで見られがちなんですが、今回は長編の物語であるわけでいろいろな場面で演奏しなくてはいけない。物語を彩るわけですが同時にいろいろな感情やシーンの表現が僕らの音楽にも返ってくる。
在日ファンクの楽曲はこんなに多面的に立体的に楽しめるんだというのがお客さんも僕らも発見できると思うんです。在日ファンクのホラーな部分(あるんです、あるつもりなんです)に気づいてもらえると思います。
バンドも1演者として頑張ります。きっと濃い濃い作品になると思うのでぜひ見に来てください!
<「室温~夜の音楽~」公演概要>
出演:古川雄輝、平野綾、坪倉由幸、浜野謙太、長井短、堀部圭亮 ほか
東京公演:6月25日(土)~7月10日(日)/世田谷パブリックシアター
兵庫公演:7月22日(金)~24日(日)/兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
最新情報は、舞台「室温~夜の音楽~」公式サイトまで。