一方、苦労したというのは、長倉家と千明の自宅まで続く小路での撮影。

劇中で何度も登場する小路でのシーンは、前回と同じ場所で撮影されているものの、「ナガクラ」の古民家も千明の家として使用している古民家も、オーナーが以前と変わったそう。その関係で周辺が整備され、雰囲気も変化。

そこで以前の雰囲気に近づけるため、「植栽を大量に持ち込んで、アプローチを飾りました。『ナガクラ』の入り口にある柱も、千明の家の門も大道具さんが作ってくれたものです」と、塩入さんは明かしました。

写真右)現在の「ナガクラ」外観のロケ先の様子/写真左)装飾で劇中の雰囲気に!
「ナガクラ」の入り口と千明家の門の様子。この雰囲気が“作られたもの”とは驚きです!

「ナガクラ」の印象的な“青いドア” えりな(白本彩奈)の“作品”

今作で追加した要素について聞いてみると、塩入さんは「毎日使用していて劣化するカーペットやラグ、のれん、電気類などは10年前と同じでは変なので、同じ系統の別のものを使用しています」とのこと。

また、「ナガクラ」の入り口も、鮮やかなブルーが印象的なドアに変更。これは、ロケ先の新しいお店にご主人のこだわりが詰まったイタリア製のドアが設置されており、そのドアがステキだったことから、ドラマにも生かされているそうです。

鮮やかな青色ですが、ところどころに年月の経過も見えます
劇中に登場するえりなの作品や材料は、鎌倉在住の海ゴミアート作家の高梨新一さんからお借りしているものだそう。「リビングに飾られているこの作品は、“えりなの作品”として新たに作ってもらっています」(塩入さん)

「今回の続編では、前作から11年の経過を自然に描いています。『ナガクラ』と千明の家のセットも印象が変わらないように心がけていますが、細かいところは変わっています」と言う塩入さん。

どんなところに変化があるのか、改めてドラマを見返して探してみてください。