不登校・グレーゾーンなどの背景を抱えていても柔軟に社会へ出られるように、地域社会の多様な大人と共に、居場所づくり・キャリア教育・個別就労支援の事業を推進していきます。

NPO法人キャリアbase(所在地:千葉県柏市、代表:草場 勇介)は、公益財団法人ちばのWA地域づくり基金様が実施する、休眠預金等活用法に基づいた「若年就労困難者のための包括的就労支援事業」を行う実行団体に選ばれています。2024年5月より、3年間にわたって「寄ってたかってキャリア教育」をテーマに事業を進めています。
事業内容
・事業テーマ:通信制高校で就労に困難を抱える生徒のための就労支援事業~不登校の生徒たちが社会で働き始めるための社会基盤を地域につくるプロジェクト~
・事業概要:通信制高校を卒業する生徒の内、約3割となる23,000人以上が進路未決定のまま卒業しています。複合的な課題を抱え、社会的に孤立するリスクが高い通信制高校生や卒業生を対象に、以下の事業を実施しています。
- 東葛エリアの通信制高校に通う生徒たちへの居場所づくり、キャリア教育、個別就労支援の実施
- 地域の社会資源である多様な大人とともに、高校生のキャリアサポートを行う「寄ってたかってキャリア教育」体制の構築
就職したいと思っている生徒が就職に向けて活動できる状態になること、そして自分にあった会社や求人を見つけ、卒業後も社会的に孤立することがない状態となるよう支援します。

キャリアbaseの居場所「ふらっぽ北柏」の様子
キャリアbaseではこれまでに、「学校と社会の架け橋に」をスローガンに掲げ、延べ259校・30,000名を超える生徒に対してキャリア教育や就労支援を行ってきました。その中でも特に、通信制高校との連携に重点を置き、「通信制高校における“進路未決定のままの卒業”をなくし、その先の社会的孤立が起きない社会をつくること」を目指して日々活動を行っています。これまでの事業で培ってきたノウハウや事例も活かしながら、今後は千葉県東葛エリアの通信制高校との連携も強化し、事業を推進しています。
通信制に通う高校生の現状
・増え続ける通信制高校の生徒
加速する少子化が公立高校の定員割れを常態化させ統廃合が進む一方で、通信制高校の生徒数は増え続け、2024年度には29万人を超えました。2003年の構造改革特区で、株式会社による学校運営が認められたことで私立校が急増したこともあり、通信制高校の数は303校と、2000年から2.5倍以上に増加しています。
学校数・生徒数が増え続ける中で、通信制高校では約84,000人の卒業生の内、3割弱にあたる23,000人以上が“進路未決定のまま”卒業していくと言われています。通信制に通う生徒の6割は不登校を経験しているとも言われ、他にもヤングケアラー、発達障がい、母子父子家庭、虐待、ネグレクト、外国籍など、対人関係・家庭環境に複数の課題を抱えている中での就職活動には、さまざまな壁が立ちはだかります。

・進路未決定のままの卒業が引き起こす、社会的孤立
高校生の新卒採用を検討している企業は「明るさやコミュニケーション力」を重視する傾向が強く、「通信制高校の生徒」というだけで、企業側から敬遠されることは珍しくありません。加えて、通信制高校の生徒は「学校に通う」という機会が少なく、居住地も各地に点在しています。結果的に、学校や友達との関係性が強くならないまま卒業を迎えてしまうケースも多く、そのような状況下における「進路未決定のまま卒業」は、さらに社会的孤立を深めてしまう要因にもなっています。
「自己肯定感」を育むことを大切に
このような背景もふまえ、本事業の開始にあたり事前調査として、キャリアbaseが連携している高校の生徒向けにアンケート調査を実施しました。全日制高校、通信制高校に通う生徒を対象に、自身の進路・就職活動に関する質問や、自分自身に関する質問を行いました。
※アンケート実施期間:2024年7月1日~8月15日、対象:全日制高校・通信制高校に通う生徒、n数=1,011
問:自分は誰かの役に立っていると思いますか?

「自分は誰かの役に立っていると思いますか?」という質問に対し、全日制高校では「思わない・あまり思わない」の合計が32.4%であったのに対し、通信制高校では54.9%と半数以上を占める結果となりました。
問:自分が何かしたいと思った時に行動できますか?

「自分が何かしたいと思った時に行動できますか?」という質問に対し、全日制高校では「できない・あまりできない」と回答したのが15.5%であったのに対し、通信制高校では30.3%と、こちらも全日制に通う生徒よりも多い結果となりました。
これらの結果も踏まえ、通信制に通う高校生に向けた事業としては、キャリア教育や居場所での活動、さらには多様な大人とのコミュニケーション機会を通し、小さな成功体験を積み重ねていきながらいかに「自己肯定感」を育んでいけるか、を1つのポイントとして事業設計を行っています。
「寄ってたかってキャリア教育」の実現に向け、ボランティアの募集を強化

高校現場でのキャリア活動に参加してくれたミナトリーの皆さま
本事業の推進にあたりキャリアbaseでは、「寄ってたかってキャリア教育」を一つのテーマとしています。従来の進路指導やキャリア支援は、基本的に生徒と教職員の二者間で行われてきましたが、「寄ってたかってキャリア教育」では、キャリアbase職員だけでなく、さまざまなバックグラウンドを持つ多様な大人が学校現場や居場所での活動に携わっていく仕組みをつくっていきます。
「寄ってたかってキャリア教育」の実現にあたり、キャリアbaseでは、“ミナトリー”と呼ばれる、高校現場や居場所での活動参画を希望するボランティアの募集を強化しています。現場活動だけでなく、マーケティング・広報活動・組織づくりなどの面を一緒に行ってくださるミナトリーも募集しています。
ミナトリーへの登録に興味を持たれている方には、まずオンラインでのオリエンテーションへの参加をお願いしています。月に数回、継続的に開催をしておりますので、ご興味のある方は下記「詳細を見る」ボタンよりオリエンテーションへご登録ください。
詳細を見る
5/28(水)23:00までクラウドファンディング挑戦中

キャリアbaseでは現在、クラウドファンディングに挑戦しています。今後の活動拡大や体制強化に向け、目標金額1,000万円を掲げ2025年5月28日(水)23時までご支援を募っています。
私たちが理想とする姿は「寄ってたかってキャリア教育」。一人ひとりに、たくさんの大人が関わりながら高校生を見守り続け、彼らをあたたかく包み込むような社会を皆さんとつくっていければと願っています。ぜひご支援・応援をよろしくお願いいたします。
詳細を見る
クラウドファンディング概要
・タイトル「 高校卒業後の社会的孤立を防ぐ | 18歳の未来をみんなで支えたい!」
・URL:https://readyfor.jp/projects/career-base2025
・目標金額:1,000万円
・募集期間:2025年4月9日(水)7時~5月28日(金)23時
・資金使途:2025年6月~2026年3月までの、NPO法人キャリアbaseの活動費の一部
・形式:All or Nothing形式
※All or Nothing形式は、期間内に集まった支援総額が目標金額に到達した場合にのみ、実行者が支援金を受け取れる仕組みです。
・リターン:3,000円~1,000,000円まで計21コース

NPO法人キャリアbaseは、通信制高校に通う高校生を中心に、社会的自立をサポートする活動として「個別就労支援・居場所・キャリア教育」を行うNPO団体です。
2021年から「学校と社会の架け橋に」をスローガンに掲げ活動を開始し、これまでに、のべ30,000名を超える高校生・教職員へのキャリア教育と、累計330名を超える生徒への個別就労支援を実施してきました。
【団体概要】
団体名:特定非営利活動法人キャリアbase
所在地:千葉県柏市松葉町2-15-13
理事長:草場 勇介
設立:2021年11月
ホームページ:https://career-base.jp/
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