6年ぶりの上演には「この6年の間、コロナの問題などいろいろなことがありましたので、なかなか再演できなかったんですけれども、その中でも日常を平和に過ごせるように、僕たちのエネルギーを皆さんに届けることができれば」と呼びかけました。

初めてクロロック伯爵役(山口さんとWキャスト)に挑む城田さんは、「たった今、ゲネプロ(最終稽古)をさせていただき、いろいろな課題と不安要素が多々ありまして、自分の中で感情を整理できていない状態」と大役への不安をチラリ。

続けて、「山口さんが20年、演じ続けてきたクロロック伯爵というこの作品のシンボルともいえるキャラクターを、自分なりに精一杯向上心を持ち続け、最後の最後まで全うできれば幸いです」と真摯に挨拶しました。

城田優 山口祐一郎が毎日かけてくれた言葉が励みに
今回、メインの役柄が2人の俳優によって日替わりで演じられることから、「稽古の感想や相手への思いを聞かせて」とリクエストが。
山口さんは「ずいぶん前からずーっと待っておりました。こんなに素敵な息子が突然現れ、そんな我が息子を見上げながら…」と、186cmの山口さんよりさらに長身の城田さんの目を見ながらコメント。

「エネルギーに満ちた息子の表現をこの劇場空間でお客様にお楽しみいただけると思うと、これで次回から私は縁側でお茶を飲みながら、息子の活躍をゆっくり眺めることができる」と後継者の誕生に大きな期待を寄せました。

ミュージカル界の大御所から大役を任された城田さんは「今、おっしゃったことを稽古場でも毎日のように伝えてくださって、それが励みになりました」と回想。

続けて、「シングルキャストで20年間演じてきた役柄を初めて客観的に見たことで面白い発見がたくさんあった。ありがとう」と山口さんから感謝されたことを明かし、「もしかしたら僕もこれが最後かもしれないので、そのあとは一緒に縁側でお茶を飲みましょう」とジョーク交じりで“茶飲み仲間”への参戦を希望しました。