現在放送中のアニメ『ワンピース』エッグヘッド編のED主題歌『The 1(ザ・ワン)』を手がける、Asakuraさん、Lenonさん、takachiさん、Kenichiさんによる福岡在住の4ピースバンドmuque(ムク)。

『The 1』は、“ドラムンベース”という高速ビート+重低音ベースを軸にしたサウンドと、疾走感あるメロディ、透明感のあるボーカルが印象的で、4月5日の初回放送から「ワンピースの世界観にピッタリで鳥肌もの」「神曲!フルバージョンで聴きたい」といった感想があふれました。
4月28日に公開された『The 1』の公式MV
2022年5月結成のmuqueの楽曲は、ドラマーでありながらトラックメイク&アレンジを手がけるtakachiさんとボーカルで作詞を担当するAsakuraさんを中心に制作。
そこに高い技術力をもつLenonさんのベース、Kenichiさんのギターが加わり、打ち込みのなかにも骨太なバンドサウンドを響かせます。
デビューから程なくして音楽好きの間で話題となり、imaseさん、GEN(04 Limited Sazabys)さん、小林壱誓(緑黄色社会)さんなど、多くのアーティストがフェイバリットに挙げる「ミュージシャンズ・ミュージシャン」としても注目を集めています。
海外での注目度も高く、Spotifyでは年間を通して40%以上が海外リスナーで、アメリカ本土をはじめ、東南アジア、南米まで広がっているといいます。
そんなmuqueにフジテレビ小山内鈴奈アナウンサーがインタビュー!バンド結成の裏話や、『The 1』の制作エピソード、『ワンピース』世代ということで、メンバーを『ワンピース』のキャラクターに当てはめてもらうなど、さまざまな話題を聞きました。(前後編の後編)
インタビューを動画でもチェック!
muque結成の決め手はAsakura!? takachiの「ボーカル次第」にLenonが人選

小山内:まずは、初歩の初歩という質問ですが、muqueの結成のきっかけを教えていただけますか?
Kenichi:もともと、僕とtakachiが同じバンドにいまして。僕以外の3人は大学の同期で、同じ軽音楽部に所属して、一緒にコピーバンドをやっていて。
さらに、AsakuraとLenonも別々で、オリジナルのバンドをやっていたんですけど、2022年の頭に、各々バンドの解散が重なったタイミングで、LenonがtakachiとAsakuraに声をかけて、その流れでtakachiが僕も呼んでくれて4人が集まりました。

小山内:Kenichiさんだけ大学が違うわけですが、Asakuraさん、Lenonさんとも交流はあったのですか?
Kenichi:前身のバンドのときにライブハウスで対バンをしたり、交流はちょいちょいあったという感じですね。
小山内:Lenonさんは、どういう基準で人選したのですか?
Lenon:僕が、Kenichiとtakachiがやっていたバンドのサポートにベースで入っていた時期があって、まずtakachiを誘ったんです。理由は、takachiが作曲もできるから。
takachiがアレンジをしたというあるバンドの曲を聴かせてもらい「ドラムで作曲もできる人なんだ!」と驚いて。一番に「この人とやりたい」と思って、誘ったところ、takachiからは「ボーカル次第」と返事がありまして。それで誰がいいだろうとパッと思いついたのがAsakuraでした。
同じサークルで一緒にコピーバンドをやっていたこともあって、それでAsakuraに声をかけたら「takachiがいるならいいよ」と。

小山内:Asakuraさんはどう思いましたか?
Asakura:ちょっと不安はありつつも、そう言ってもらえるのは魅力があるということなのかなと思ってうれしかったです。

小山内:ちなみに、Asakuraさんの魅力はLenonさんからするとどういうところでしょうか?
Lenon:ボーカルの上手さというのは、努力して得られる部分もあると思うんですよね。でも、歌声は天性の才というか、生まれ持った声質なので。自分はAsakuraの声がすごく好きで誘いました。
Asakura:うれしいです。ありがとう。

小山内:ちなみに「muque」というバンド名はどなたが考案したのですか?
Kenichi:Lenonです。
Lenon:フランス語の音楽(musique)と日本語の純真無垢の“無垢”を掛け合わせて、「穢れのない音楽」じゃないですけど、「周囲から影響されずに自分たちの音楽をやっていこうぜ」というような意味でmuqueと提案しました。
小山内:それを聞いたみなさんの反応はどうでしたか?
一同:いいじゃん、いいじゃん!って。
バンドの転機は『my crush』リリース1年後に海外からバズる

小山内:muqueは、2022年5月に結成して、間もなく3年を迎えますが、2022年はコロナ禍ということで、苦労はありましたか?
takachi:当初からコロナ禍を想定していて、結成から1年間はライブをやっていなかったですし、アーティスト写真も自分たちのビジュアルではなく、女の子のイラストにしていました。
曲はたくさんリリースしていましたけど、MVも実写ではなくアニメーションにして。コロナ禍という制限された中なので、(アーティストイメージではなく純粋に)「曲だけで勝負しよう」という戦略にしていました。

Kenichi:最初は曲だけ出して、ちょっと正体不明な感じでいこうって。
小山内:そんな中で、転機になった曲はありますか?
Kenichi:2022年の11月にリリースした『my crush』という曲が、1年後くらいにInstagramのリールで海外を中心に(再生回数が)回りまして。そこはひとつ「muque」という名前がちょっと広がるきっかけになったのかなっていう。
対バンするほかのバンドの方とかからも「リールで見てます」みたいな声をいただくようになったのは、その曲からですね。

小山内:曲を作る際にそういった“バズり”は意識するのですか?
takachi:曲作り全体で意識することはないんですけど、“今の時代”みたいなものがすごく好きだから、この時代に流してなじむような音楽を作る、空気感といったものへの意識はいつもあります。
『my crush』が転機となり、Spotifyで年間を通して40%以上が海外リスナーというほど海外での注目度も高いバンドになったmuqueですが…実はメンバーの中に大のワンピースファンがいたことが判明!
ここからは、“ワンピ愛”あふれる4人に、メンバー同士を『ワンピース』のキャラクターに例えてもらいます!