4月23日、舞台『サザエさん』の製作発表会が行われ、磯野家を演じるメインキャストの藤原紀香さん、葛山信吾さん、高橋惠子さん、松平健さんが登壇しました。
本作は、長谷川町子さん原作の国民的人気アニメ『サザエさん』を舞台化。アニメから10年後の少しずつ変化のあった磯野家を描きます。2022年の舞台版第2弾の上演を経て、今年6月に東京・明治座、7月に大阪・新歌舞伎座で再演というかたちで「サザエさん一家」が帰ってきます。
キャストは、2019年、2022年の公演と同様、相変わらずおっちょこちょいのサザエに藤原紀香さん、出世して多忙になったマスオに葛山信吾さん、フネに高橋惠子さん、定年退職した波平に松平健さん、飼い猫のタマに酒井敏也さんという、豪華ベテラン俳優が再び集結。
そして、子供たちはキャストを一新。大学生になったカツオにはONE N' ONLY・草川直弥さんとlol・佐藤友祐さんのWキャスト、専門学校に通うワカメには日向坂46・平尾帆夏さん、中学生になったタラオにはwink first/TRAINEE・藤代翔真さんと松﨑光さんのWキャストという、フレッシュな顔ぶれが盛り上げます。
藤原紀香「フレッシュなメンバーが出揃っています」新キャストに期待
ステージにサザエさんの衣装で登場した藤原さんは、「フグ田サザエでございまーす!3作目、めちゃくちゃうれしいです!」と元気にあいさつ。久々の“家族集合”に、葛山さん、高橋さん、松平さんも笑顔を見せました。

自身とそれぞれが演じる役との「似ているところ」を聞かれると、藤原さんは「たくさんドジをしても笑いでごまかしてしまうところ」とお茶目な笑顔で回答。
続いて、葛山さんが「マスオと同じで、頼りがいがないところですかね」と言うと、藤原さんから「しっかりしてますよ!」と軽快なツッコミが飛ぶ場面も。
高橋さん演じるフネは飼い猫のタマと唯一話ができるという役柄。高橋さんは、「私も動物と話ができます。そう思っているだけかもしれませんが」と笑い、「一度、ゴキブリとも話したことがあります。『一緒には暮らせないのよ』って」と明かして、会場を沸かせました。
“昭和の父”波平を演じる松平さんは「バカモン!なんて言うことはないですが、よくふらふらと1人で出ていくことがあります。思い立ったら散歩にいったり買い物に行ったり」と、自由な様子を明かすと、高橋さんから「ちゃんと家に帰ってきますからね」と、優しいフォローが入りました。

「舞台に立つために気をつけていることは?」という質問には、4人からは「睡眠」「散歩」といった共通のワードが出ます。
中でも藤原さんは舞台中のルーティンを披露。「朝は深呼吸、お白湯を飲んで窓を開けて、ストレッチをして元気に出かけます。パワーの源はスタッフの方々への感謝の気持ちと、お客さんが喜んでくれる様子」とコメント。

「役を選べるならどの役になりたい?」という質問には、高橋さんは隣の松平さんの頭を見上げて、「思い切って波平。これ(カツラ)をかぶったらどうなるのかな」と、興味津々な様子。
「タマですね。横になって寝てるんで。かわいいですよね」と回答する松平さんに、高橋さんが、「時々、タマ(酒井敏也さん)をくすぐったりしている」とツッコむと、思わずはにかむ松平さん。波平とフネの自然なやり取りに、会場からも笑いがこぼれました。
“日本一有名な家族”を演じるうえで心がけていることを聞かれると、
「何気ない日常を楽しむ、感激する。小さな起こったことを心の中でスパークさせるようにしています」(藤原さん)
「人との交流を自分自身も楽しむということ。新しいメンバーも加わるので楽しみ」(葛山さん)
「割烹着を着て立ち働いているお母さんへの尊敬の気持ちを持って演じたい」(高橋さん)
「一家の長であるけれど、フネに助けてもらっている。常に家長であるという自覚をもって演じています」(松平さん)と、それぞれが長く演じてきた役への愛情を込めたコメントを。

藤原さんは、「いつも花があって、季節ごとに景色が違う。季節感が大事にされているアニメ」だと、アニメ『サザエさん』への愛を語り、「四季折々の日本の行事もそうですが、サザエ一家は毎回万博にも行っています」と、時代とともに歩んできた一家についても思いを馳せました。
さらに、新キャストについての期待感を語る場面も。藤原さんは「フレッシュなメンバーが出揃っています。みなさんのご活躍をSNSでもチェックしています。再演ではありますが、良い化学反応が起きて新しい家族になれるんじゃないかな」とにっこり。
最後に、「家族の在り方が変わってきた時代、なおかつ人との距離感が変わってきた今だからこそ心で繋がることの大切さを伝えられたら。笑いありでちょっぴりほろり。見終わって劇場を出る時に、『明日から少しやさしくできるかも』と思ってもらえるように」と、舞台の魅力をアピールしました。
