9月30日(木)、朗読劇「ハロルドとモード」の舞台稽古・取材会が行われ、主演の黒柳徹子、藤井流星(ジャニーズWEST)が登壇した。

この作品は、1971年にアメリカで公開された同名の映画が原作。ブラックユーモアを随所にちりばめながら、年齢差のあるちょっと変わった2人のラブストーリーと、生きることの楽しさをコメディタッチに描いている。79歳のチャーミングな女性モードを黒柳が演じ、モードに恋する19歳のやんちゃな少年ハロルドを藤井が務める。

黒柳は「今回は今までやったことがない役で、80歳の女性の役なんですけど、本当は私は80歳よりも上なんです(笑)。こんな若い方とご一緒にお芝居ができてうれしかったです」とあいさつ。ふと、黒柳が藤井に年齢を聞き、28歳であることを知ると、「あらそうなの?10代かと思っていました」と驚き、会場を笑わせる一幕も。

藤井は「僕にとって、徹子さんは雲の上の存在。『ほんまに、いるんですか?』という感じなんです。そんな黒柳徹子さんと同じ舞台に立てているということが、いまだに信じられないです。客観的に、自分が黒柳さんと並んでいる写真を見たら驚くと思います。本当にありがたい、光栄なお仕事だと思います」と感謝。

また、「個人的には朗読劇というのも初めてやらせていただいて、普通のお芝居と違った難しさがあります。舞台稽古が終わった後に『難しいね』と2人で言い合いました。でも、これを経験することによって、自分のステップアップができると思いますので、頑張りたいと思います」と意気込みを語った。

本作で初共演となる2人。お互いの印象を聞かれると、黒柳は「初めて会ったとき、マスクしていて、どんな顔の方なのかわからなかった。(藤井は)絶対にマスクをとらなかったので、今日初めて顔を見たんです。『うわ~ハンサムだ』とびっくりしました。あなたこんな顔だったのね?」と聞くと、藤井は「こんな顔だったんです」とにっこり。

続けて、黒柳は「お話が関西弁で感じがいいんですよ。私大好きなんです、思いがけないところで関西弁のアクセントが出る感じが。でも、芝居をやっているときに、関西弁が出なくてよかったわね?」と話を振ると、藤井は「(舞台中も)たまに出ちゃうんで…。(取材会は)ジャニーズWESTなので、バリバリ関西弁が出ちゃってます」と語った。

藤井は黒柳の印象について「稽古場に入ったら、遠くの方に『徹子さん、いはるな』と思ったんです。さっきも言いましたが、雲の上の存在と思っていたし、普段の洋服もおしゃれなので、アートに見えました」とコメントし、黒柳は「光栄です」と答えた。

また、藤井は「徹子さんは、テレビのまま本当に気さくな方でありがたかったです。最初に『好きな食べ物はなんですか?』って聞いたら、『ソフトクリーム』って言っていて意外でした。差し入れします」と提案すると、黒柳は「溶けちゃう(笑)」と返し、仲のよさが溢れていた。

約60歳の年の差カップルを演じた黒柳は「(藤井は)一番年下の恋人ですね。劇中に周りの人が止めたり、怒ったりするのは無理はないだろうと思います。でも、一緒に遊んだりするのは全然平気よね?ご飯食べに行ったりね?」と誘い、藤井は「行きたいですね!」と即答。

そして、黒柳は「(コロナ禍の)この騒ぎが終わったら本当にご飯行きましょうね」と約束を取り付けた。藤井も「最後にアイスクリーム屋さんに行きましょう」とデートプランを提案し、黒柳は「行きましょう」と優しく微笑んだ。

<ストーリー>

自分らしく生きる破天荒な79歳の女性・モード(黒柳徹子)と、狂言自殺を繰り返す愛に飢えた19歳の少年・ハロルド(藤井流星)という、真逆の死生観を持つ2人。

共通の趣味である“赤の他人のお葬式への参列”で、何度か顔を合わせたことにより仲が深まり、ハロルドは次第にパワフルな生き方のモードに惹かれていく。周囲の人々は2人の交際にひどく反対するが、おかまいなし。

生きることの楽しさをモードから学んだハロルドは、モードの80歳の誕生日パーティーを開くのだが…。

最新情報は、朗読劇「ハロルドとモード」の公式サイトまで。