9月23日(木)、アメリカ・ニューヨークで第49回国際エミー賞のノミネート作品が発表された。アメリカTV界のアカデミー賞と称される「エミー賞」の海外部門版であるこの賞の「芸術番組部門(Arts Programming)」に、昨年12月に放送されたドキュメンタリー番組『中村屋ファミリー2020 待ってました!勘九郎 七之助 試練と喝采の幕開けスペシャル』がノミネートされた。
全世界から優れた作品が集まる中、日本から選出された唯一の番組となる。日本の伝統文化・歌舞伎を継承し、コロナ禍で苦悩しながらも常に挑戦し続ける中村屋を追う本作品、最優秀賞の獲得が期待される。
<『中村屋ファミリー2020 待ってました!勘九郎 七之助 試練と喝采の幕開けスペシャル』ほかこれまでの『中村屋ファミリー』の記事はこちら!>
『中村屋ファミリー2020 待ってました!勘九郎 七之助 試練と喝采の幕開けスペシャル』は、世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大する2020年、400年以上にわたる歌舞伎の伝統を受け継ぐ名門・中村屋を背負う六代目・中村勘九郎が、「エンターテインメントは今、必要とされていないのか?」と自問自答を繰り返し、苦悩しながらも、奇跡のような舞台を創りあげる姿を追ったドキュメンタリー。
フジテレビの「中村屋密着ドキュメンタリー」は、30年以上にわたり中村屋一門を追い続けており、これまで地上波だけで20本のスペシャル番組が放送され、2007年には、日本民間放送連盟賞テレビ教養番組部門・優秀賞を受賞。2013年には、映画化もされている。
コロナ禍となりエンターテインメント業界が危機に陥った昨年も、中村屋一門の協力を得て感染対策をしながら撮影を行い、長期密着の放送をつないだ。
2021年も撮影を続けており、今年も年末に番組を放送することが決定!今年は、今まで培った30年以上の秘蔵映像を交え、史上最年少の親子「連獅子」の舞台など、歌舞伎の継承の力を見せる。
国際エミー賞・芸術番組部門は、芸術や芸術家に焦点を当てた番組の中から選ばれる。今年は、計4作品がノミネートされており、ほかにはブラジルの 『Emicida – Amarelo: It’s All For Yesterday』(NETFLIX)、フランスの『Kubrick By Kubrick』(Temps Noir/Telemark/ARTE)、イギリスの『Romeo and Juliet: Beyond Words 』(FOOTWORK FILMS)が選ばれている。
最優秀作品は、現地時間11月22日(月)、ニューヨークで開催される授賞式で発表される。
「国際エミー賞」 International Emmy Awards
アメリカTV界のアカデミー賞と称される「エミー賞」の海外部門版。1973年に設けられ、今年で49回目を数える。主催は、世界500社以上の放送・メディア機関が加盟する「国際テレビ芸術科学アカデミー」(The International Academy of Television Arts and Sciences/本部:ニューヨーク)。
アメリカで放送された番組が対象の「エミー賞」(9月発表・プライムタイム・エミー賞)とは別に、アメリカ国外で制作・放送された優れたテレビ番組などに贈られるのが「国際エミー賞」。毎年11月、ニューヨークでの授賞式で最優秀賞が発表される。番組部門、パフォーマンス部門、デジタル部門、キッズ部門の主要4部門で、さらに作品のジャンル別にカテゴリーが分かれている。
<チーフプロデューサー・西村朗(フジテレビ ニュース総局情報制作局)コメント>
世界のあらゆるエンターテインメントが危機に瀕(ひん)する中、日本の歌舞伎界と中村屋の奮闘に、海外からも栄誉をいただき大変うれしく思います。これを機に、さらに多くの人々が中村屋ファミリーと、彼らを追い続けるこのドキュメンタリーシリーズに注目していただけることを願いながら、次の12月放送に向けまい進いたします。
<国際エミー賞・ノミネート番組概要>
『中村屋ファミリー2020 待ってました!勘九郎 七之助 試練と喝采の幕開けスペシャル』
英語版タイトル:『Kabuki Actors’Anguish – Is Entertainment Nonessential?』
放送日時:2020年12月18日(金) 20時~21時55分
出演:
中村勘九郎、中村七之助、中村勘太郎、中村長三郎、前田愛 ほか
語り:
金子ノブアキ、武田祐子/前田愛