番組スタート当初、ある女優さんが出てくれるような番組を目標にしていたところ、ほどなくその方がゲストに現れ…。まさかの大物の出演が続き、有田さんは「もう終わってもいい」と思ったそうで…。

有田哲平が初めて楽屋あいさつに行った女優

――有田さんが好きな回といえば?

それはもう、挙げたらキリがないですが、一つは、藤森(慎吾)の家の中を見せてもらった回。あまり乗り気じゃないところを見せてもらってロケをしたんですけど、そこで、実は悪い薬を栽培していた、みたいな改ざんVTRにしちゃったんですよ。

自分で言うのもあれですし、テレビ界において改ざんはよくないことなんですけども、あれが改ざんシリーズのスタートになった気がしますので。

あとは、これもいいのか悪いのかわからないんですけど、めっちゃ笑ったのは、ダイアンのラップバトルの回。ほかの番組でやったダイアンのラップバトルがめっちゃ面白かったので、こっちでもお届けしたいと思いまして。横に広がっていった企画ですね。

――ほか、印象に残っている企画やゲストはいますか?

深夜の枠で、どこの馬の骨ともわからないような番組として始まりまして。そこからどこかのタイミングで、広瀬すずちゃんのような清潔感のある女優さんがゲストで来てくれたり、「あの番組に出たい」と言ってもらえるようにならなきゃいけないね、なんてスタッフと話していたんです。

そうしたら、半年後か1年後かな、なんと広瀬すずちゃんが出てくれたんですよ。それで僕初めて、自分から女優さんの楽屋に行って「今日はありがとうございました」とあいさつしました。

それから、二宮(和也)くん、長澤まさみちゃんのときもそうでしたけど、まさか(2人が)出てくれる番組になるとは。「もう終わってもいい」とまさみちゃんにも言いました。

アリタ哲平

あとは木村拓哉さんが出てくださったんですけど、それはもう、こっちが抱えきれないというね(笑)。

これは裏話ですけど、だから出演をお断する前提で、いろんなことを(木村さんサイドに)投げかけたんですよ。それこそ、ホリがモノマネでやる「ちょ、待てよ」をご本人にやっていただくとか。

さすがに「それはできない」とおっしゃるだろうから、そうしたらお断りしよう、と。それが、まさか「やる」と言って、ロケにまで出て、ロケで「ちょ、待てよ」をやってくださったんですよ。

それどころか、お子さんのことをイジるなんて普通はしないなか、「“コウキ”さんが来ている」という流れから、木村さんが呼び込むと、亀田興毅さんが登場するというのもやってくださった。

収録が終わったら、「おつかれさまでした!」って颯爽と帰っていって。いや、あれはすごかった。それで、最高視聴率ですから。いやぁ、カッコよかったですよ。

『脱力タイムズ』は「到達点かもしれない」

アリタ哲平

――今後の意気込みや抱負などがあれば教えてください。

番組を始めて2年目か3年目くらいのときに、やっぱり(番組作りが)しんどくて、スタッフと打ち合わせをするたびに「10年やったら満足だよね」なんて言っていたんです。

だけど、そこを超えちゃったんでね。20年、30年いくしかないんですかね?…いやでも、こんな生活をこのまま続けたら、頭がおかしくなるな。それでも、笑っていただけるうちは、死ぬまで続けたいです。

――有田さんにとって『全力!脱力タイムズ』とはどんな番組でしょうか?

言ってしまえば、到達点かもしれないですね。子どものころにテレビ出たい、テレビで人気者になりたい、面白いことをやりたいと言って、この世界に入っていますので。

もちろん、コント番組もそうですし、ほかにも面白い番組をたくさんやらせてもらいましたけど、自分個人として、こんなことをやったら面白いんじゃないかと思うことを、次の週とかにやらせてもらえる。

そこだけ免罪符をいただいているかのように、好き勝手にやらせてもらえるという(笑)。自分はこれをやりたかったのかもしれないな、みたいな気持ちはありますね。

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