<チャンス大城 コメント>

――決勝戦進出が決まった瞬間を振り返ると?

本当に今も夢を見ているみたいです。あの日から半分寝ているような、半分起きているような…仮想現実みたいな不思議な感覚で。

「決勝に行くなんて、本当にありえるの?」って。1人の人間がお笑い芸人を目指して、賞レースの決勝に行ける確率って、不可能に近い“欠片”みたいなもの。そこに自分が入れたというのは、今でも信じられないですよ。

こんな“どポップ”な、ど真ん中、王道を。決勝に行けたというだけで、もう「面白いですよ」って宣伝されているようなものですからね。

――発表の瞬間は、驚いた表情でしたね。

子どものころから思い込むくせがあって。自分のエントリー番号は5000番台だと思っていたんですよ。だから、“3205番”って言われても、絶対僕じゃない、間違いだと思ったんです。

――『R-1』史上最年長、50歳でファイナリストとなりました。

50歳なんて、もう基本は賞レースとか出ないですよね。体力もそうですし、どうしても若い子にネタで勝てなくなるし。奥さんや子どももいて、責任とかいろいろな“重り”が背中に乗っかってくるので、年を取れば取るほど賞レースって出にくくなると思うんです。

2021年から3年間は、“芸歴10年以内”というエントリー制限もありました。僕は、「売れていないおじさん・おばさん芸人はいらないんだ」と、そう言われたような気がしたんです。

でも、ちょっと待ってくれよ、と。俺たちはまだネタができる。ちゃんと4分のネタができる!それを証明したかったんです。

世の中にいる50代・60代の、芸人・俳優さん・ミュージシャンさん・サラリーマンさん…すべての方に見てもらいたいんです。

若くてすごい発想をするやつらのなかに、おじさんが飛び込んで頑張っている姿を。自分のために出るのは当たり前なんですけど、自分のため“だけ”に出るのはやめようと思ったんですよ。

かっこつけすぎかもしれませんけど、世の中の50代・60代の人を背負う気持ちで頑張ります。「まだやれるんだぞ!」というところをアピールしたいです。

あと、劇場の出番もほしいので(笑)。チャンス大城、『R-1』の決勝で頑張ってるやん!っていうところを見てもらいたいですね。

――ファイナリスト9人を見ていかがですか?

友田オレくんが芸歴3年目(23歳)…若いですね。3年目で『R-1』の決勝行くなんて、本当にすごいと思います。僕が3年目のころなんて、ほんまにカスみたいなネタやって1回戦ですぐ落ちていたので。

そういえば、僕の中学校時代の親友の息子が「伝書鳩」というトリオを組んでいて『キングオブコント2023』で準決勝まで進んだんですよ。友田オレくんとほとんど同い年で。

だから今回は、自分の息子くらいの年の子と戦うことになる。それはもう“発想”では勝てないと思うんですけど、お父さん・お母さんくらいの年のやつでも、やれるんだぞ!というところを見せつけたいですね。

あと、ヒロ・オクムラは、地下(劇場の)ライブで一緒に戦ってきたので、“あのころ”を思い出してアツくなってくれる人もいるかもしれないです。

(決勝戦のネタ順)1番ヒロ・オクムラ、2番チャンス大城で、“地下魂”を見せつけたいです!

――「これだけはファイナリストの誰にも負けない!」と誇れる強みは?

音マネ、音のクオリティは誰にも負けないですね。“起承転結”はファイナリストの中で一番苦手ですけど(笑)、「なんじゃこれ?」というのは、見せられると思います。

もう、ファイナリストのみなさん、天才ばかりですよね。高校野球に例えると大阪桐蔭、天理、智辯和歌山、履正社…最強軍団。そんななかで僕は…いや、いらんこと言わんとこ(笑)。でも、とにかく頑張ります!

――決勝戦のネタで注目してほしいところは?

マニアックなネタで、とっつきにくいと思うんですけど、ちょっと我慢して向き合ってみてほしいです。

「1回この人の映画を観てみようか」というような気持ちで、だまされたと思ってじっくり見てください!

――決勝戦に向けて意気込みをお願いします。

ギャグ・モノマネ・1人芝居・小話…全部入っていて、“幕の内弁当”みたいにしています。色は悪いですけど(笑)、1回口にしてみてください!よろしくお願いします。

天才ばかりに囲まれていますが、関係ないです。あの人がウケたとかも気にしない。敵が誰であろうが、僕はただ4分をやりきる。それだけです!

――最後に、チャンス大城さんにとって『R-1グランプリ』とは?

「おっさんも出れる甲子園」です。甲子園は、高校を卒業したら出られないけど、おっさんになってもまだ目指せる、青春できる、そして自分の力を証明できる場所。

世間のみなさん、業界のみなさんに自分の力を見てもらいたいですね。

チャンス大城