11月7日(土)、映画「十二単衣を着た悪魔」の公開記念舞台挨拶が行われ、黒木瞳監督、三吉彩花、村井良大、笹野高史が登壇した。

脚本家・小説家の内館牧子氏による長編小説「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」に惚れ込んだ黒木監督がメガホンを取った本作。

ひょんなことから「源氏物語」の世界にトリップしたフリーター・伊藤雷(いとうらい/伊藤健太郎)が、そこで出会った美しき最強のヒロイン・弘徽殿女御(こきでんのにょうご/三吉彩花)に仕え、未来を予知する陰陽師として周囲に認められ、成長していく姿が描かれる、異世界トリップエンターテインメント作品だ。

冒頭に、MCの笠井信輔アナウンサーから、配給会社による主演の伊藤健太郎が登壇しない件についての説明が伝えられた。

白いドレスで登壇した黒木監督は、無事に公開となった喜びと、出演者とスタッフへの謝辞を伝え、「映画はお客様が育ててくださるものです、今日は本当にありがとうございます」と、客席に向かって感謝を伝えた。

笠井から「女優と監督どっちが好き?」と聞かれると、「どっちも魅力的です!」と笑顔でコメント。

ヒロインの弘徽殿女御役を演じた三吉は、黒木監督から受けた演技指導について、「この指導をしてもらっていなかったなら、この役をどういう風に演じていたんだろうと思う」と振り返り、「セリフの滑らかさについて、丁寧に音で表現してくださった」と、「発声を含めて基礎から親切に教えていただいた」と語った。

笹野は実年齢72歳でありながら、39歳の宮中警護を取り仕切る役のオファーを受けたときのことを「当然だろうなと思いました」とハキハキと答え、会場から笑いと拍手が。

黒木監督からも「原作では10代に見える役ですが、映画化するにあたりこの役は絶対に笹野さんがいいと思っていました」と起用理由を伝えられると、「はい!とてもうれしいです!」と姿勢を正して笑いを誘った。

現代パートで映画初出演となった兼近大樹(EXIT)と共演した村井は、「ワンカットめからボケてきた」と現場でリラックスしていた兼近の様子を語り、「映像作品の専門用語について『これなんですか?』と質問してくるので、その補助をしていました(笑)」と笑顔を見せた。

黒木監督は兼近について、「滑舌の悪い役をお願いしたんですが、滑舌の悪さをものすごく練習してきてくれた」と、兼近の真面目さを絶賛した。

映画監督としての黒木監督について聞かれると、三吉は「撮影に入る前からマンツーマンで指導していただいて、現場に入っても柔らかく温かい方」と言い、「お母さんのようなお姉さんのような存在」だと黒木に笑顔を向けた。

村井は、「黒木監督がいると現場が明るくなってキラキラして、男性スタッフのヤル気がすごい」とコメントし、それを受けて笹野は「現場のスタッフも柔らかくなって、『バカヤロー!』とか怒号が飛ばない。私でもフェロモンを感じることで、いい芝居に繋がるような気がしました」と笑いを誘った。

映画「十二単衣を着た悪魔」の最新情報は公式サイトへ。