6月25日(金)、都内で開催された映画「Arc アーク」公開初日舞台挨拶に、芳根京子、寺島しのぶ、岡田将生、清水くるみ、鈴木咲、小林薫、石川慶監督が登壇した。

本作は、人類で初めて不老不死の命を得て、30歳の肉体のまま100歳を超えるまで生き続ける主人公・リナ(芳根)の人生とその周囲の人生を描く。

上映後に行われた本舞台挨拶。温かい拍手に迎えられた芳根は、感慨深い表情で会場を見渡しながら「今まで私たちの手の中にあった子供のような作品が、今日ぱっと外に飛び出す瞬間はちょっと寂しくもあり、でも力強く飛んでいってほしい」と挨拶。

また、「たくさんのお客様が入ってくれるのは本当にうれしいこと。当たりまえじゃないと感じています」と感謝し、「この作品は、もちろんこれからの女優人生としてもそうですけど、芳根京子の人生においてすごく大切な1本になりました」と感極まった様子で明かした。

寺島も会場を見渡し、「お客様がいっぱいいらっしゃる中での舞台挨拶は、とても感動的なものだなと思いました」としみじみ。岡田も「すごい感慨深いものがあります」と観客の前で舞台に立てることに感謝していた。

イベントでは、ここに注目してほいというポイントを、キャスト陣がフリップで発表することに。

芳根は「たくさんの愛」と書き、「この作品は、たくさんの愛情、友情が描かれていて。何よりステキだなと思ったのは、キャスト、スタッフの皆さんが石川さんへの愛があって、石川さんは作品に向けてのたくさんの愛があって。現場では、たくさんの愛を感じたので、心が温まっていただけたらうしいです」と爽やかな笑み。

リナの師匠・エマを演じた寺島は「(遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術)プラスティネーション」と回答。

「監督から台本をいただいたときに、これをなんで私がやるのかなと全く意味がわからなくて。他のキャストの方たちも分からなくて、出演を渋ってるという噂を聞いて、それくらい難解な作品だった」と打ち明け、「監督にお会いしたら、監督の頭の中が垣間見えて。とりあえず現場に行って考えようと思いながら臨みました。初めてに近い作品で、何にも作りこまないでいきました」と苦笑い。

また、「その中で、プラスティネーションのシーンはここだけでも成立すればいいと思ってたくらい、大事に演じました」と打ち明けた。

そのシーンは寺島と芳根がダンスで表現していたが、芳根は「しのぶさんが練習している姿を見て、本当に焦りました。もっと自分が頑張らないと説得力がないと思って。とにかく背中を追いかけてさせていただきました」と口にすると、寺島は「いえいえ」と恐縮しきりだった。

リナの夫となる天才科学者・天音を演じた岡田は、「海辺」とあげ、「この映画の肝となるシーンは、海の近くが多くて。この作品が広がっていく世界の広さをすごく感じられるなと思いました」と説明。

芳根とは二度目の共演になるが、「本当に頼もしくて。でも、どこか脆さもあったので、隣で一緒にお芝居をしていて、どこか支えられたらいいなと思いながらやらせていただきました」と温かい声で明かし、「初日を迎えてこうやってここに立てて。撮影の日々を思い返すと、ここまできたかとすごく感じます」と感慨深い様子で明かしていた。

イベントの様子は動画でも!

「Arc」あらすじ

舞台はそう遠くない未来。

17歳で人生に自由を求め、生まれたばかりの息子と別れて放浪生活を送っていたリナ(芳根京子)は、19歳で師となるエマ(寺島しのぶ)と出会い、彼女の下で<ボディワークス>を作るという仕事に就く。

それは最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)する仕事であった。エマの弟・天音(岡田将生)はこの技術を発展させ、遂にストップエイジングによる「不老不死」を完成させる。

リナはその施術を受けた世界初の女性となり、30歳の身体のまま永遠の人生を生きていくことになるが…。

Ⓒ2021 映画『Arc』製作委員会
配給:ワーナー・ブラザーズ映画

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