帰省や旅行などで家を留守にすることが多い年末年始には、民家を狙った空き巣や強盗などの犯罪が増加するといいます。
そんな中、表札やポストに知らない間に書かれた“印“が話題になっています。
『めざまし8』が取材したのは、熊本県のマンションで“印”を見つけたという男性。今年2024年の8月に、インターホンに“黒い丸が2つ“あることに気づいたといいます。
マンションのインターホンに“印”を見つけた男性:
最初は意味が分からなくて調べて、「マーキング」というものがあるんだなと初めて知りました。
えたいの知れないマーキングがされているので、早々に消しましたけれども、やっぱり気分のいいもんじゃないですね。
現状、盗難などの被害はないといいますが、マークの意味は、未だ謎のまま…。
犯罪などに使われる可能性がある「マーキング」。
マーキングにより、「住人の特徴」、「留守にする時間帯」、「侵入のしやすさ」「金品の有無」など様々な情報が、犯罪グループに筒抜けになることもあるといいます。
犯罪ジャーナリストの石原行雄氏と、許可を得て都内の住宅街を取材してみると、200戸以上ある集合住宅のポストにも、謎の“印”がいくつか見つかりました。
犯罪ジャーナリスト 石原行雄氏:
これマーキングじゃないですかね、ここにもありますね。これ、マーキングの可能性高いのではないかと思いますね。
これ見る限りでは、ちょっと具体的に何を意味するのかは分からないんですけれど、悪質営業ですとか、あるいは“何らかの犯罪に使われる可能性”っていうのは、否定はできないと思います。
表札に「20」と数字が書かれていた家の住民に、話を聞くと…。
「ある日の夜、8時(20時)頃に家でウトウトしていたところ、突然、インターホンが鳴った。すぐに出られないでいると、インターホンを鳴らした相手も、すぐいなくなった」
翌朝、住民が表札を見ると、「20」という数字が書かれていたといいます。
住民の話から、書かれた「20」は「20時に不在」というマーキングとも考えられますが、実際は在宅しているので“誤った情報”になります。
しかし、石原氏はこの“誤った情報のマーキング”も危険性があるといいます。
犯罪ジャーナリスト 石原行雄氏:
最悪のケースを想定しますと、このマーキングというのは、悪質営業なんかがよくやる手口なんですけども、強盗ですとか、空き巣の下見なんかがやっていた場合、「20時(夜8時)に空き巣に入れる」と思ったら、実は家に人がいましたと。
出くわしてしまうと、そこで暴行などの危害を加えられる可能性が高まると。
――不審な呼び鈴にも応答した方がいい?
ドアを少し開けて断っても、(家の中を)見られるということがあるので。(出るとしても)インターホンだけで。
石原氏によると、プロの空き巣はインターホンを鳴らして玄関を開けてもらうだけで、くつの数や玄関の雰囲気で家族構成や資産を一瞬で見抜き「マーキング」を行うため、応答する際も注意が必要です。
マーキングされやすい場所と見つけたときの対処
綜合警備保障会社のALSOK(アルソック)によると、「M」は男性、「W」は女性、「S」は1人暮らし、「F」はファミリーなど、様々な種類のマーキングがあるといいます。
これらはあくまでも一例で、犯罪グループによりマーキングが異なる場合もあるため、覚えのない文字や記号を見つけたら要注意です。
マーキングされやすい場所として、今までは表札やインターホン、ポスト、電気・ガスメーター周辺などが一般的でしたが、最近では住人に見つからないよう、家周辺だけでなく、私道の入り口や、道路標識などわかりにくい所にマーキングする手口も登場しているそうです。
もしこのようなマークを見つけた場合、以下のような対処が有効です。
・警察への相談や証拠として、周囲の状況もわかる形で鮮明な写真を撮っておく
・緊急性のない相談や報告を受け付けている、警察の相談窓口「#9110」に連絡
・写真を撮ったらマークを全部消す。油性ペンの場合は除光液、シールの場合はシール剥がしなども使って徹底的に消す
こまめにチェックして、“書かれたらすぐ消す”を繰り返していると、犯罪グループに対して、「警戒心が高い」というアピールにもなります。
犯罪ジャーナリスト 石原行雄氏:
基本的には、見つけたら「消す」と。消すことによって、私たちはあなたのこと気づいていますよということで、犯罪者に対するアピールになると。防犯意識の高い家ですよと。
橋下徹弁護士:
オートロック付きのマンションでも、見落としがちなところはありますか?安心しないようにというか。
犯罪ジャーナリスト 石原行雄氏:
オートロックがついているとどうしても油断しがちで、例えば警察庁の犯罪統計を見ますと、無施錠で空き巣に入られるケースが非常に多いんです。例年40~50%で。やはり、オートロックなんかですと、例えばごみをマンション内に捨てに行くときも「1、2分だから、4、5分だから」と鍵を閉めずに行くとか、高層階ですとベランダの窓を「どうせ人が入ってこないし」と、鍵を閉めなかったりするんです。そうすると、中に入って屋上からベランダに降りて侵入するという手口が実は結構あるんです。
橋下徹弁護士:
オートロックのところに(犯人が)入ってきてしまうんですか?
犯罪ジャーナリスト 石原行雄氏:
そうですね、プロの窃盗であれば3分、5分あればもう一仕事できてしまいます。それこそ住人の方が出入りするときに、ちょっと宅配便のふりをしてさっと横から入るということもありますから。
倉田大誠アナウンサー:
(防犯の)プラスワンをいきなりやるのは難しいかもしれないので、まずはマーキングですよ。書いてあるかどうか、家の周囲をチェックする、きょうまずやっていただきたいなと思います。
(『めざまし8』 2024年12月16日放送より)
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