柔道女子48キロ級日本代表の角田夏実選手(つのだ・なつみ、31)が27日、モンゴルのB・バブドルジ選手(24)を下し、優勝。パリ五輪日本選手団第一号となる金メダルを獲得しました。
世界選手権で角田選手は、世界ランク2位、モンゴルのB・バブドルジ選手(24)と対戦。
角田選手は2分54秒、得意の巴投げを仕掛け、技あり。そのまま攻め続け本戦4分間が経過。見事勝利を収め、柔道女子48kg級としては、谷亮子さん以来20年ぶりの金メダルを獲得しました。
初戦で角田選手はブラジルのナタシャ・フェレイラ選手と対戦。開始30秒すぎに必殺技の巴投げを決めて技あり。そのまま腕ひしぎ十字固めの得意パターンに持ち込み、一本勝ちを決めました。
2回戦では南アフリカのジェロネー・ホワイトブーイ選手(28)と対戦し1分8秒、腕ひしぎ十字固めで2戦連続一本勝ち。
準々決勝では地元フランスのシリヌ・ブクリ選手(25)と対戦。
相手選手が地元の大きな声援を受ける状況にも動じず、開始1分に巴投げで3戦連続となる一本勝ち。
迎えた準決勝は2024年の世界選手権銅メダリスト、スウェーデンのT・バブルファス選手(18)と対戦。お互いに2つの指導をもらいながら、一進一退の攻防の末、延長戦に突入。最後はバブルファス選手に3つ目の指導が与えられ、反則勝ちを収めていました。
■角田夏美(つのだ・なつみ)選手
1992年8月6日生まれ、千葉県出身の31歳。小学校2年生で柔道を始め、高校は八千代高校へ進学。2年生でのインターハイ3位が最高成績。大学で東京学芸大に進学後、「柔術」「グラップリング」という寝技、とくに関節技や締め技を主体とした柔道とは別の格闘技と出会い、関節技を磨く。そして、3年時には全日本学生体重別で自身初の全国優勝を達成し、実業団チームのスカウトを受けた。成績が出なければクビ、という背水の陣で挑んだ2016年全日本実業個人選手権52㎏級で2位入賞。シニア日本一を決める講道館杯の出場権を得ると、同大会でも自身驚きの大会初制覇。初の国際大会、グランドスラム東京への推薦をも獲得する快進撃を見せる。そんな遅咲きの角田選手は、2019年に48キロ級に転級すると、ともえ投げ、寝技を中心として変則スタイルを確立し、21、22、23年と世界選手権を3連覇し、パリ五輪への切符を掴んだ。
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