昨年公開された映画を対象に、映画雑誌「キネマ旬報」が優れた作品や個人を選出する、映画賞「キネマ旬報ベスト・テン」。
2月18日、「2023年第97回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が行われ、各賞の受賞者が登壇しました。
「主演男優賞」は、今回で4度目の受賞となる役所広司さん。2023年は、「PERFECT DAYS」「ファミリア」「銀河鉄道の父」などに出演しました。
役所さんは、「PERFECT DAYS」のキャンペーンのため海外に渡航中で、「日本映画監督賞」に選ばれたヴィム・ヴェンダース監督とともに、ビデオメッセージで、受賞の喜びを分かち合いました。
「主演女優賞」に輝いたのは、趣里さん。「ほかげ」での演技が評価され選出されました。
この日は、体調不良のため欠席した趣里さんの代わりに、監督の塚本晋也さんが登壇しトロフィーを受け取りました。
また、「ほかげ」で趣里さんと共演した子役の塚尾桜雅さんが、「キネマ旬報ベスト・テン」史上最年少の8歳で「新人男優賞」を受賞。
「将来どんな俳優になりたいか」と聞かれた塚尾さんは、「将来は、ハリウッド俳優になりたいと思っています!」と意気込みました。
磯村勇斗 二階堂ふみとの初共演は役柄と正反対「本人はとてもステキ」
「助演女優賞」は、「月」に出演した、二階堂ふみさんが受賞しました。
この作品は、実際にあった「障がい者殺傷事件」を題材に、2017年に発表された辺見庸さんの同名小説が原作。
二階堂さんは、「(キネマ旬報は)愛読をしていた憧れの雑誌でしたので、本当にうれしく思います」と感謝しました。
「助演男優賞」も、「月」に出演した磯村勇斗さんが選ばれました。
殺人犯の「さとくん」という難しい役を演じきった磯村さんは、「やると決めたら覚悟を持って、この作品を最後まで撮りきりたいと思っていたので、誰から何を言われようが、背負っていくつもりでいました」。
「第二の“さとくん”が、もしこの映画を見て誕生してしまったら危険というのは、監督と現場でずっと話し合いをしました。なので、そうならないようにいろいろと試行錯誤をしながら撮っていました」と回想。
「月」で初共演した二階堂さんについて聞かれると、二階堂さんの役柄が性格の悪い女性だったそうで、「(二階堂さんの)役はイヤな女性ですけどね(笑)。本人はとてもステキで、中身もとてもやわらかくて、尊敬する役者さんだったので、(今回共演できて)とてもうれしかったです」と語りました。
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