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7月21日（水）、生誕260年記念企画特別展「北斎づくし」のアンバサダーに町田啓太が起用され、オンラインで行われた記者発表会に出席した。

葛飾北斎は江戸時代後期に活躍した浮世絵師で、森羅万象を描いた作品群は生涯3万点を超えるともいわれる。

そんな北斎の生誕260年を記念した「北斎づくし」は、彼の代表作である「北斎漫画」、「富嶽三十六景」の全ページ、全点、全図が一同に公開されるもので、7月22日（木・祝）から9月17日（金）まで東京ミッドタウン・ホールにて開催される。

発表会後半では、オンラインで参加している報道陣の質問にも答えた。

一番好きな作品を問われた町田は、「決めることがとても大変なんですけど、すごく印象に残っているのが、波が鳥に変わっている作品」と、この日、町田の背後にも展示されていた「富嶽百景　海上の不二」をチョイス。

続けて、「パッと見、わからなかったんですけど、『波かな？』と思ってよく見たら、波しぶきの先端に鳥たちがいて、すごいなと思いました。一羽一に表情があって、僕の中でももっとも印象に残っています」とその理由を説明した。

記者からは、町田自身の絵心や、「もし、自身がアート作品を手がけるとしたらどんなものにしたい？」という質問も。

「この空間にいて恐れ多いですね」と苦笑いを浮かべた町田は、「僕自身の絵心はちょっとわからないですけど、どちらかというと創作物、モノを創るほうが好きなので、そこで表現してみたい。僕は田舎育ちで自然が好きなので、地元の風景などを表現できたら」と話した。

自身が抱いていた北斎のイメージを聞かれると、「これだけ有名な方ですし、アーティストとして感覚的な方なのかなと思っていたのですが、作品を見れば見るほど、（北斎にまつわる）話を聞けば聞くほど繊細で、例えば、富士山にしっかりと目線がいくように構図も計算されている」

「展示物の中にある絵手本を見るととてもわかりやすく、簡潔に説明してある。それって、感覚だけではない技術がないとできないことなんだと知って、反省もし、より深く知ることができました」

そして、「年を重ねれば重ねるほど、自分はもっと（上に）いけるんだと向上心をもって絵に向き合っておられたという。僕にもそれができるかと考えたら『やりたいけど、どうなんだろう…』と。だからこそ、こんなにも長く、多くの方の心に刺さる作品ばかりを残したんだ」と多くの刺激をうけたことを明かした。

また、北斎にあまりなじみのない世代へ、同展の楽しみ方に関するアドバイスを求められると「僕自身もまったく詳しくなかったですし、むしろ、『教科書で見たことあるな』というおぼろげな記憶しかなかった」そうで、「逆に、そういうイメージしかない方が見たほうが、たくさんの発見があると思う。だから、ちょっとでも気になったら、一度足を運んでみては？」と笑顔で呼びかけていた。