青葉被告を生かした主治医、裁判に臨む遺族の思い…『ザ・ドキュメント 生かされた理由～京アニ事件の深層～』放送

公判と関係者への取材から、京アニ事件の深層に迫ります。

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京都アニメーション放火殺人事件で殺人罪等に問われ、一審で死刑判決を受けた青葉被告の半生を取材し、遺族や主治医ら関係者に重ねた取材から事件の深層に迫る、『ザ・ドキュメント 生かされた理由～京アニ事件の深層～』（2月9日／カンテレ ※関西ローカル）が放送されます。

死者36人、重軽傷者32人。2019年7月18日、平成以降最多の犠牲者を出し、社会を震かんさせた京都アニメーション放火殺人事件。

凶行におよび、自らも全身の9割以上にやけどを負って死の淵に立った青葉真司被告は、先進治療で生かされ、2023年9月からはじまった公判の被告人質問に臨みました。

そして、今年1月25日、一審・京都地裁の裁判員裁判で死刑判決。犯行動機について当初「小説を盗まれた」と話していた青葉被告でしたが、公判で謎に包まれていた自らの半生や犯行までの経緯を語りました。

複雑な家庭環境で育った少年時代、優等生だった高校時代、犯罪に手を染めた成人後。深まる孤独と絶望の中で出会ったのが京アニ作品でした。

青葉被告はなぜ事件を起こし、罪とどのように向き合ったのか。青葉被告の生い立ちと、人物像を関係者の独自取材から解き明かしていきます。

カンテレで2023年9月に放送し、ギャラクシー奨励賞を受賞した『ザ・ドキュメント 猛火の先に～京アニ事件と火を放たれた女性の29年～』は、瀕死の青葉被告を救命した元主治医・上田敬博医師（現職：鳥取大学医学部附属病院・救命救急センター教授）を取材。

先進治療で救命にあたった上田医師は、「どうせ死刑になる」とこぼす被告に「真摯（しんし）に罪と向き合ってほしい」と語りかけていました。事件の背景には根深いものがあるといい、裁判でそれが明らかになることを願っていました。

一方、生かされた被告に「真実を知りたい」と裁判で向き合い続ける遺族にも取材。

京アニを代表するアニメーターだった故・池田（本名：寺脇）晶子さんの夫は「こんなことで、なんで36人も殺されなあかんの」と、苦しみを吐露しながら“遺されたもの”の使命として妻や小学生の息子の代わりに青葉被告と対峙（たいじ）します。

事件を起こす前の青葉被告と関わった人々、瀕死の青葉被告を生かした医師、生かされた青葉被告と裁判で向き合う被害者遺族。それぞれの思いを通じて、事件の深層に迫ります。

ナレーションは、俳優の小須田康人さんが務めます。

『ザ・ドキュメント 生かされた理由～京アニ事件の深層～』（関西ローカル）は、2月9日（金）25時25分より、カンテレで放送されます。