京アニ事件 被告人の主治医の苦悩「絶命させたら遺族や被害者を落胆させてしまう」

全ての画像を見る

カンテレ『ザ・ドキュメント』が放送されます。

今回は、『ザ・ドキュメント 猛火の先に～京アニ事件と火を放たれた女性の29年～』（9月1日放送／関西ローカル）として、京都アニメーション放火殺人事件の青葉真司被告の主治医を務める上田敬博教授らに密着。

ナレーションは、俳優の伊藤淳史さんが務めます。

4年前の7月に発生した京都アニメーション放火殺人事件で、自身も全身にやけどを負った青葉真司被告。

彼の主治医を務める鳥取大学医学部附属病院の上田敬博教授は、治療中の心境を振り返り「絶命させたら、遺族や被害者を落胆させてしまうと気負いがあった」と明かし、9月5日から始まる裁判に対する思いを語ります。

そんな上田教授ら青葉被告を担当した医療チームの4年に及ぶ苦悩と道のりを追います。

また「京アニ事件は他人事ではない」と語る、新全国犯罪被害者の会「新あすの会」の岡本真寿美さんにも密着。岡本さんは、29年前に職場に乗り込んできた男にガソリンをかけられ放火され、全身の9割にやけどを負いました。

罪を償わないまま加害者が死亡し、苛烈な治療費の請求に苦しむ彼女は「なぜ被害者が重い負担を強いられるのか…」と訴えます。

被告を裁判に向かわせる上田教授ら医療チームと、被害者の補償制度を整えようとする岡本さんの取材から、加害者・被害者にまつわる日本の課題を考えます。

『ザ・ドキュメント 猛火の先に～京アニ事件と火を放たれた女性の29年～』（関西ローカル）は、9月1日（金）25時25分より、カンテレで放送されます。

――伊藤さんがかつて出演した『チーム・バチスタ』シリーズも、上田教授らと同じ救命救急センターが舞台でした。

僕も、一刻一刻を争うなかで目の前に対する命に向き合おうと思って演じたので、このドキュメンタリーの医療チームの心境には共感するところもあります。

人の命を救うという、“医師としてすべきこと”に全力を尽くした彼らは何も悪くないのに、今も悲しみや苦しみを抱えています。

事件に関わったさまざまの立場の人の複雑な思いを、心に刻んでもらえたら。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

事件を扱う番組を見られない被害者やご遺族の方もおられるはず。そのことも胸に刻んで、やらせていただきます、と思って収録に臨みました。

この、あってはならない事件が忘れられてはいけないという思いです。

一番ケアをされるべき被害者にここまで補償がされていない現実に驚きました。被害者に対する救済が見直されればと思いました。

『ザ・ドキュメント 猛火の先に～京アニ事件と火を放たれた女性の29年～』

放送日時：9月1日（金）25時25分～関西ローカル

ナレーション：伊藤淳史

ディレクター：原佑輔（報道センター）

カメラマン：工藤雄矢（報道映像部）

編集：野上隆司（報道映像部）

プロデューサー：宮田輝美（報道センター）

チーフプロデューサー：柴谷真理子（報道センター）

（敬称略）

公式HP：https://www.ktv.jp/document/

公式X（旧Twitter）：https://twitter.com/document_ktv