11月13日(土)、映画「恋する寄生虫」の公開記念舞台挨拶トークイベントが行われ、W主演を務める林遣都、小松菜奈、井浦新、石橋凌、柿本ケンサク監督が登壇した。

この作品は新鋭作家・三秋縋の同名小説が原案。孤独な2人が「虫」によって「恋」という病に落ちていく、臆病者たちの切なくも美しいラブスト―リー。

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映画の内容にかけて、「運命的な出会いをした人やモノは?」と聞かれると、林は「この作品は、撮り順がバラバラで、心が変化していく様子を演じるのが本当に難しかったんです。朝のメイク時間もずっと台本と、にらめっこしていました。そんなときに、メイクさんが、さりげなくクラシック音楽をかけてくれたんです。そうしたら、ものすごく集中できて、ゾーンに入ったと言いますか、メイクが終わったことも気付かないくらい集中できました」と明かした。

そして、「その音楽は、世界的に有名なフジコ・ヘミングさんの音楽だったんです。それから、なにかに集中したいときは、フジコ・ヘミングさんのピアノを聞くようにしていて、自分のスイッチを入れるテーマのようになりました。なかなかコンサートのチケットが取れなかったんですけが、今度のコンサートの2階席に1席だけ空きがあって、予約しておきました。運命です」と語った。

小松は「すごく個人的なことになるんですけど、私の周りに“ゆうすけ”さんと、“まい”さんという人が多いんです。これは運命なんじゃないかと思っています。この会場にも、その名前の方がいらっしゃるんだと思います」とコメントすると、司会者が「同名の方は挙手を…」とお願い。数名の人が手を挙げると、小松は「運命ですね」とニッコリと微笑んだ。

井浦は「僕は毎年自分の誕生日に、バースデー登山をしているんです。現場があっても、『その日は仕事しない!』とか決めているぐらいで。今年は、山梨県と長野県の県境にある金峰山に登山をしに行ったんです。現地に行くと、くもりで霧も多くて、全く景色が見えない状態だったんです」

続けて、「その山は、山頂に五丈岩と言う巨石がありまして、そこを目指して登山したんです。山道も霧で真っ白だったんですけど、無事に頂上に着いて、荷物を降ろして、とやっていたら、突然、霧が晴れて…。五丈岩だけではなく、山梨県も長野県もクリアに見えるくらいの景色で、五丈岩が誕生日プレゼントをくれたような。運命的と言うよりかは必然というような、山のギフトをいただいた気分になりました」とコメント。

司会が「山と会話ができるんですね?」と感想を漏らすと、井浦は「できません。やめてください。おかしな人になっちゃう。そういう方向にもっていかないでください」と否定して、会場を笑わせた。

最後に小松は、「この作品の中で、閉園してしまった『としまえん』が出てきます。撮影でとってもお世話になった思い出の場所です。その最後の姿を残すことができて、よかったなと思います。また、私はもう25歳なのですが、制服姿で、現役高校生というのは、正直きついです(笑)。それはお仕事なので今回で見納めというか、この作品で最後だと私は思っています。いろいろな意味でこの映画に出る最後のものをお楽しみください」と呼びかけた。

林は「まだまだ息苦しく感じる日々が続くと思いますが、この映画の登場人物たちのように、大切なものに目を向けて、温もりを感じたり、身近にあるささやかな幸せをかみしめて、一緒に頑張って生きていきましょう」と締めくくった。

動画はこちら!

<ストーリー>

極度の潔癖症で人と関わることができずに生きてきた青年・高坂賢吾(林遣都)。ある日、見知らぬ男から視線恐怖症で不登校の高校生・佐薙(さなぎ)ひじり(小松菜奈)と友だちになって面倒をみてほしい、という奇妙な依頼を受ける。

露悪的な態度をとる佐薙に辟易していた高坂だったが、それが自分の弱さを隠すためだと気づき共感を抱くようになる。世界の終わりを願っていたはずの孤独な2人はやがて惹かれ合い、恋に落ちていくが…。

映画「恋する寄生虫」は、全国公開中。

©2021「恋する寄生虫」製作委員会
配給:KADOKAWA

最新情報は、映画「恋する寄生虫」の公式サイトまで。