8月1日(土)23時40分よりスタートする、桜庭ななみ主演のフジテレビ系オトナの土ドラ『13(サーティーン)』 。
本作は、13歳の時に行方不明になった少女・百合亜が、13年後に突如家族のもとに帰ってきたことから始まる衝撃のクライムサスペンス。桜庭ななみ演じる主人公の百合亜の母親・麻美を演じるのは、板谷由夏。麻美は百合亜の生還を一番に喜ぶが、心の底では複雑な思いを抱えている。
板谷に、作品の魅力や役柄への向き合い方、実生活での様子についても話を聞いた。
<板谷由夏インタビュー>
――相川麻美という役についての印象はいかがですか?
麻美は真っすぐな人で、娘を思う気持ちに嘘はないのですが、自分の過ちには蓋をしているんだと思います。逃げではないですが、どこか女性特有の弱い一面もある人のような気がしています。個人的には13年間もよく秘密を隠していたなと思います。
――夫・宗一(神保悟志)とは別居中ですが、百合亜のために再び同居することになり麻美はモヤモヤしますね。
ほかの女性のところに行ってしまった夫が許せなくてぎくしゃくする、麻美のそういう感情もとても女性らしいと思っています。案外、夫の宗一は一般的な普通のお父さんという気もしていて。家庭を顧みなくなるというのも人間らしく、下手に嘘をつかれるよりもリアリティがあるような気もします。宗一役が神保さんと伺った時、「神保さんならリアルに演じてくださる」と、感じました。
――(実生活で)板谷さんが、ご主人との会話、コミュニケーションで大事にしているポイントはありますか?
それなりに主人に気遣いをしているとは思いますが、「気遣ってないよ!」と言われてしまうかもしれないですね(笑)。同居人ですからそれぞれ思いやりを持ち、気を遣う部分はもちろんありつつも、長年の空気感で少しずつ調和が取れていく。夫婦、家族とはそういうものだと思います。
――役同様、二児の母親でもある板谷さんが、家族間で大切にしていることは?
食卓を囲む時間です。普段は主人も私も仕事がありますし、息子たちは塾や習い事があるので、家族全員が揃う夕飯は、一週間に2回ぐらいがやっと。そのかわり、朝ご飯は全員で食べることを心がけています。夕飯は「みんな、集まろう!」と声をかけて、できるだけ家族で食卓を囲み、会話をする気持ちを大切にしています。
――相川百合亜役、桜庭ななみさんの印象を教えてください。
桜庭さんのふんわりした雰囲気や、どこかはかなげに見えて、実はとても芯が強いと思わせる飄々(ひょうひょう)としたところが、百合亜役にとても合っていると思います。桜庭さんとお話すると、普段はかなりインドアの様子で「家で眠ることが趣味です」と言われていたりするので、かなりギャップの魅力を持っていそうだなという印象です(笑)。百合亜のように大人びていて女性らしさもあるのに、どこか少年のような雰囲気も持ち合わせている、本当に魅力的な方です。
――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
コロナ禍において、ドラマで描けるものとそうではないものがあると思いますし、題材も今後変わっていくと思います。もちろんこのドラマは百合亜の成長物語ですが、普遍的な家族の話として地に足のついた形を描くことができたと思います。今だからこそ、みなさまに見ていただき、それぞれの家族の在り方というものを感じて、考えていただけるとうれしいです。
<第1話あらすじ>
13年間行方不明だった相川百合亜(桜庭ななみ)が保護された。「ずっと監禁されていた…」と刑事の永井(青柳翔)、佐緒里(遊井亮子)に訴えるが、詳細については口をつぐむ百合亜に警察は不審を抱く。
一方、13年の間に崩壊していた相川家。母・麻美(板谷由夏)は百合亜のためにと、父・宗一(神保悟志)、妹・千帆(石川瑠華)に対し、昔のように仲のいい家族を演じてほしいと提案する。
百合亜の生還により再び動き出した歯車――そして発生する第二の事件…。