国仲涼子さんが、『ザ・ノンフィクション』の“語り”を担当します。

国仲さんは、12月4日(日)14時~放送の『ザ・ノンフィクション「美咲をさがして ~帰りを信じた家族の3年~」』(フジテレビ/関東ローカル)のナレーションを担当。

2019年9月に山梨県・道志村のキャンプ場で、行方が分からなくなった当時7歳の小倉美咲さん。突然、家族の前から姿を消した娘を、母のとも子さんは捜し続けています。

番組は、とも子さんと家族の苦悩と葛藤の日々を見つめ、ニュースや報道では知り得なかった一面にも迫ります。同じ子を持つ母として、国仲さんがナレーションでとも子さんに寄り添います。

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誹謗中傷にさらされても、母は娘を捜すことをあきらめない

愛する娘の帰りを待ち続ける小倉とも子さん(39)。2019年9月、山梨県・道志村にあるキャンプ場で、突然行方がわからなくなった、当時7歳の小倉美咲さんの母親です。

美咲さんがいなくなってからの2年半、とも子さんは悲しみを抱えながら、捜索に明け暮れました。山梨に足を運ぶこと60回以上。さらに「美咲さんに似た子がいる」という目撃情報が届けば、その地へ向かいました。

「どこかで美咲が見ているかもしれない」とメディアの取材に応じ、情報提供を訴え続けました。テレビに出るほど、悪意に満ちた誹謗中傷にさらされました。それでも、娘を捜すことを決してあきらめませんでした。

2022年春。そんなとも子さんのもとに、行方不明となったキャンプ場の近くから、子どものものと見られる人骨が発見されたという知らせが入ります。娘の無事を信じる一方、美咲ちゃんのものと思われる衣類が次々と見つかります。この現実にとも子さんは…。

突然、思いもよらぬ事実と向き合わざるを得なくなったとも子さん。美咲さんの姉(長女)との平穏な暮らしをどう取り戻していくのでしょうか。

ある日、娘がいなくなってしまった母親と家族の葛藤の日々を見つめました。

ナレーション収録後に、フジテレビュー!!は国仲さんにインタビュー。涙をこらえながら収録した番組の感想、感じたことなどを聞きました。

<国仲涼子 インタビュー>

――収録を終えての感想を聞かせてください。

ちょっと言葉が出ないです…。この番組もそうですし、ドキュメンタリーが好きで、それは、良いこともそうではないことも伝えてくれるものだからなのですが、今回は…とてもとても、つらかった。

今までいただいたナレーションのお仕事は、明るめの内容のものが多かったので、今回はどうしようか、といろいろ考えていて、前日にいただいた映像と原稿を見ようとしたのですが、とても全部は見られませんでした。

今回は、見る側ではなく伝える側だから感情移入し過ぎてはいけない、伝えるうえでしっかり把握しなければいけない部分もあるので、気持ちを切り替えて読もうと思いました。でも、美咲ちゃんが行方不明になった年齢と自分の子どもの年齢が同じということもあり、どうしても重ねてしまう部分があって。

小学生になったばかりで、まだ自立でもできず、宿題だって何だって、親の手助けが必要な時期ですよね。子どもは自分よりも大切な存在なので、それを失った悲しみは本当に計り知れない。(美咲さんの)お姉ちゃんが妹のことを受け止められないというのも、よくわかりますし…。

画面を見ると泣いてしまいそうで、苦しかったです。

――美咲さんが行方不明になっていることは知っていましたか?

はい。すごく気になっていました。事件なんだろうか、事故なんだろうか、いまだにわからないところですが、お母さまの気持ちが手に取るようにわかって、「そうだよね、親ならこうするよね」と思っていました。

――今回、VTRを見てどんなことを感じましたか?

お母さまが、すごく強く生きていらっしゃる…というよりも、強くいなきゃいけない、ときっとご自分を奮い立たせているんだろうと感じました。

そして、なぜ、こんなに悲しいことが起こるんだろうと思うのと同時に、人ごとではないんだという気持ちにもさせられました。

――お母さんは警察から死亡の発表があっても、美咲さんの無事を信じていました。その気持ちはわかりますか?

はい。私も信じないと思います。(自分の子どもと同じ)靴が見つかったとしても、信じないと思います。

――つらい現実が続くなか、光が見えるシーンもありました。

光が見えるというより、自分で光を探しに行っているんだと思いました。いつも『ザ・ノンフィクション』を見ていて、どんなに大変な状況でも一筋の希望が見えてくるように感じるのは、その方が、どうにか、どうにか光を探して生きているからだろうって。

先ほども言ったように、強いのではなくて、強く生きなければいけない状況にいるからなんだろうと思います。

今後、美咲さんのご家族も少しでも笑顔を取り戻してくれたらいいな、と思います。美咲ちゃんのためにも…。

<ナレーションの一部を先取り紹介>