中山優馬が主演を務める舞台『地球防衛軍 苦情処理係』が、11月2日に東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで開幕。マスコミ向けに行われた会見の模様を、舞台の見どころと共にリポートする。
今作の脚本・演出を務めたのは鴻上尚史。中山とは昨年の『ローリング・ソング』以来2度目のタッグとなる。中山の後輩にあたるジャニーズJr.の原嘉孝(宇宙Six)、矢柴俊博、駒井蓮、大高洋夫らが脇を固める。
舞台は近未来、異星人や怪獣の襲撃を受けている地球。「地球防衛軍」が人類を守るために怪獣と戦った結果、防衛軍の“陰”を担う「苦情処理係」は、被害を受けた住民たちのクレーム処理に悩まされていた。
私たちは人類を守っているのに、どうして文句を言われるのか。一体誰を守っているのか。数々の疑問を飲み込みながらクレーム処理活動を続けていたある日、ハイパーマンが現れる…。
本作の見どころのひとつとして挙げられるのが、苦情処理係の同僚を演じる中山と原、ジャニーズ2人のダンスシーンだ。「せっかく踊れる2人がいるから。ジャニーズの中でもダンスが上手いと(2人自身が)豪語してますから!」という鴻上に、中山が「“踊れる”ってだけです!上手いとは…」と慌てて否定。
そこに原が「まぁ、上手いっス。ジャニーズの中でトップ5くらいには…」と話し始めるとかぶせ気味に「入るかぁ!」とツッコむ中山。この息の合い方、ダンスシーンにも期待が高まる。
中山に激しいクレームを浴びせるシーンのある矢柴は、堂に入ったクレーム演技を褒められると「昔やってたコールセンターのバイトが活かせた」と、下積み時代のエピソードを披露。「コールセンターやってたの!?聞いてないよ!」という鴻上のクレームを皮切りに、登壇者らそれぞれの苦情を吐露することに。
中山から原へは「筋トレとギターばっかやってないで芝居の稽古をしろ」と苦情。原は「してます!ダンベル上げながら先輩の演技見てます。一石二鳥じゃないですか」と弁解した。
対する原が「稽古場に椅子が並べられてて、出演者名順に座ることがほとんどなのに、優馬くんが“原の隣は嫌だ”って初日に大々的に宣言された!」と苦情をぶつけると、「そりゃ、こんなゴリゴリの男より蓮ちゃんの隣の方が良いよ!」とストレートに拒絶の姿勢を見せる中山。そうして冗談を言い合う姿に、1ヵ月の舞台を共にする座組の雰囲気の良さが窺える。
本作には「ウルトラマン」をオマージュしたヒーロー“ハイパーマン”が登場するが、その正体は全く明かされていない。「もし優馬がハイパーマンの変身ポーズをするならどうやるの?」という鴻上からの無茶振りに答える中山のポージング、かなりサマになっていたが、これはもしかすると…?
ヒーローが出てくる作品にちなんだ「今一番守りたいものはなんですか?」という質問に中山は「もちろんこの作品です!」と即答し、「上手い!」の言葉が上がる。
「怪獣が出てきて、こういう衣装を着て、近未来の世界観で、そんな中でリアルな人間のリアルな人生が描かれている作品。観たらきっと元気になって帰ってもらえると思うので、ぜひ劇場まで足を運んでください」という中山の意気込みで会見は締めくくられた。