生田斗真さんが主演を務める、映画「湯道」の初日舞台挨拶が2月23日に行われ、生田さん、濱田岳さん、橋本環奈さん、柄本明さん、企画・脚本 小山薫堂さん、鈴木雅之監督が登壇しました。
「湯道」とは、本作で企画・脚本を務める小山さんが家元として2015年より啓蒙活動を続けている、日本文化「お風呂」について精神や様式を突き詰める、新たな道。
その「湯道」が完全オリジナル脚本で映画化され、「HERO」「マスカレード」シリーズを手掛けた鈴木監督がメガホンを取ります。
生田斗真 クライマックスの撮影で「頼むから誰か噛んでくれ!」
2021年12月にクランクアップした本作。
公開初日を迎え、生田さんは、「この日が来るのをずっと心待ちしていました。映画をご覧になった皆さまの“ひと風呂浴びた”ような爽やかな笑顔を見ることができて、すごく幸せです」とあいさつ。
本作のオファーを受けて、「ワクワクしました。(風呂は)日本が世界に誇るべき文化の一つだと思います。この作品は、日本でしか作れない映画になると確信しました」と回想。
橋本さんは「お風呂は当たり前にある日常なので、『どういう映画になるんだろう…』と。茶道や華道など、日本の伝統的なものがあるので、湯道はあってもおかしくないと思いました」と語りました。
初めて脚本を読んだ感想を、濱田さんは「最初お風呂の映画と聞いて、(映画『テルマエ・ロマエ』のように)『体が小さくて、濃い顔でもないのに、古代ローマ人でいいのかな?』と思っていたんです。でも脚本を読んだら、斗真さんがおっしゃったように、日本に暮らせてよかったと思えるような内容でした」と。
続けて、「個人的に、昭和の時代にあったようなあたたかい映画に出られた感覚になりました。それは二度と敵わない夢だったので、叶えてもらえたような感覚です。完成を見られてうれしかったです」とほほ笑みました。
撮影を振り返り、生田さんは、「柄本さんはじめ、日本を代表する名優たちが一堂に集まったクライマックスのシーンは、久しぶりに緊張しました。ひと言ずつ皆さんがおっしゃって、最後に僕がセリフを言うんですけど、『頼むから誰か噛んでくれ』という思いでいました。ただ、名優たちは噛まない…」と回想。
これに対し柄本さんが「俺…NG出したよ」と悪びれずに言うと、生田さんは「そうでしたっけ!?」と苦笑い。
濱田さんは、「くれない茶屋の五右衛門風呂に入るシーンは、楽しかったです。あの時、監督が無茶ぶりをして、前張りもなしに脱がされたシーンありましたよね?」と振ると、生田さんは「監督が『おい、いっちゃおうか』と言って、前張りもせずに、おしりをプリっと出して、五右衛門風呂に入りましたね」とコメント。
橋本さんは、「その時の撮影は、すごく寒くて震えるくらいなのに、2人とも湯加減が気持ちよくて、『熱い!熱い!』って言っていたんですよ」と説明すると、生田さんは「環奈ちゃんは、寒くてベンチコートを着ているのに、僕らは上半身裸で、『あ~気持ちいいな!』ってなっていました」と振り返りました。
<映画「湯道」作品概要>
ストーリー
亡き父が遺した実家の銭湯「まるきん温泉」に突然戻ってきた建築家の三浦史朗(生田斗真)。
帰省の理由は店を切り盛りする弟の悟朗(濱田岳)に、古びた銭湯を畳んでマンションに建て替えることを伝えるためだった。実家を飛び出し都会で自由気ままに生きる史朗に反発し、冷たい態度をとる悟朗。
一方、「お風呂について深く顧みる」という「湯道」の世界に魅せられた定年間近の郵便局員・横山(小日向文世)は、日々、湯道会館で家元から入浴の所作を学び、定年後は退職金で「家のお風呂を檜風呂にする」という夢を抱いているが、家族には言い出せずにいた。
そんなある日、ボイラー室でボヤ騒ぎが起き、巻き込まれた悟朗が入院することに。銭湯で働いている看板娘・いづみ(橋本環奈)の助言もあり、史朗は弟の代わりに仕方なく「まるきん温泉」の店主として数日間を過ごす。
いつもと変わらず暖簾をくぐる常連客、夫婦や親子。分け隔てなく一人一人に訪れる笑いと幸せのドラマ。そこには自宅のお風呂が工事中の横山の姿も。
不慣れながらも湯を沸かし、そこで様々な人間模様を目の当たりにした史朗の中で凝り固まった何かが徐々に解されていくのであった…。
映画「湯道」は、全国公開中。
配給:東宝
©️2023映画「湯道」製作委員会
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