斉藤壮馬「剣心は強すぎるが故に…」
──まずは『るろうに剣心』が新作として新たに制作されると最初に聞いたときの心境を聞かせてください。
高橋:まず、オーディションでしたよね。
斉藤:オーディションの話をいただいて、「あ、やるんだ!」っていう。
高橋:そうそう!
斉藤:純粋に「今の技術で制作されたらどんな世界になるんだろう、見てみたいな」と思いました。
高橋:私は、アニメ業界にいる人間なんだということを実感してしまったというか。企画が動いているという事実にまず驚いて。
斉藤:知っちゃった、みたいなね。
高橋:「言えない、言えない!」って。まだオーディションに受かってもいないのに(笑)。絵空事のようでした。それから実際に関わらせていただくことが決まったときも、「(『るろうに剣心』のオーディションに)受かる人っているんだ」みたいな。
斉藤:確かに、現実のこととして、素直にすぐ受け止めきれなかったよね。
高橋:「本当にやるの?」という感じで。でも、アフレコが進んでいくと、「嘘じゃないんだ」と実感していきました。
八代:夢じゃなかったっていうね。それだけ偉大な作品ですから。
小市:私もオーディションがあるって聞いた段階で驚いて…もちろん受けさせていただくんですけど、「受かるかーい!」っていう(笑)。
斉藤:分かる!思うよね(笑)。
小市:もちろん受かりたいという気持ちで、全力で臨みましたが…!だから、結果、「弥彦に決まりました」と言われたとき、「えっ…」と。なんと言うか…「夢か?」という気持ちが強かったです。
高橋:みんなそうだったんだ?
八代:整理が追いつかないという感じ、あるよね。
高橋:八代さんはどうですか?
八代:出演が決まったあとの話になりますけど、『るろうに剣心』はこれまで数多くのメディアミックス化されていますよね。そのすべてに敬意を持つことを大前提としたうえで「どう表現しようかな」と。僕にとっては今まで味わったことがない気持ちにさせてくれる作品ですね。
──それぞれの役を演じるうえで意識していることはありますか?
高橋:剣心さんからじゃないですか?
斉藤:3人(薫、弥彦、左之助)がかなり明るくて、掛け合いのアドリブもすごく楽しそうなんですけど、剣心は、特に序盤は一歩引いているキャラクターで。バトルシーンに関しても、強すぎるが故に…斉藤壮馬個人としてはガッと力を込めて演じたいんだけど、そうすると弱く見えちゃうから強くはいけない。
高橋・小市:(納得の表情で)うーん!
斉藤:足し算、引き算が大切かなと思い、意識して演じていますね。李依ちゃんはどうですか?
高橋:薫ちゃん個人が感じた感性は大事にしてあげたいなと思っていて。起こった出来事に対して「常識的にはそうだけど、薫ちゃんはどう思ってる?」と考えるようにして、受け止めたいなと思っています。
斉藤:こいっちゃん(小市さん)はどう?
小市:弥彦に関しては、「東京府士族」を背負っているので、明治時代を生きている男の子としての強さ、大人に負けないぐらいの心の強さを表現したいなと思っています。ただ、未熟なところもあるし、剣心さんをはじめ皆さんを見て育っていく子なので、その成長は表現できたらと思い演じています。八代さんはどうですか?
八代:意識という意味では“年齢感”かもしれないです。僕から見ても、相楽左之助というキャラクターは本当にカッコいいんですよね。
斉藤:確かにね。
小市:カッコいい!
八代:自分の中で左之助は兄貴肌なイメージがあって。実際、キャラクター的にそういう側面もありますが、理想のままを演じると相楽左之助という人物の一番の人間味を潰しかねないなと思っていて。彼、まだ10代ですから。
斉藤:若いから、まだ完成されてないんだよね。
八代:そう!まだ青い部分とか脆(もろ)い部分、柔らかい部分っていうのは絶対あるんです。あくまで10代のとてもエネルギーを持っている若者ということを大事にしたいな、と。剣心とは年齢感、実力ともにかなり離れているので、そこの対比という意味でも、若者であることは意識して演じています。
──アフレコ中の印象的なエピソードを聞かせてください。
高橋:私、“剣心組”の居心地の良さをすごく感じているんですよね。
斉藤:確かにね。皆さんといろいろな作品でご一緒させてもらってますけど、この4人でパッと集まったときに、違和感がないという。
高橋:うんうん!
八代:確かに。
斉藤:当然、皆さん作品に対する愛情も情熱もあって、「なんか、しっくりくる」とすごく感じますね。掛け合いのテンポ感も、剣心が勝手にアドリブを入れたときにも…。
小市:ははは(笑)。
高橋:結局アドリブ入れてるんですよ(笑)。
八代:「他の3人がアドリブ入れるんですよ」とか言っててね。
高橋:「僕は入れられない」みたいなこと言ってたのに(笑)。
斉藤:時には、(アドリブという)足し算も大事ですから(笑)。そういうときに、打ち合わせをしていなくても3人はちゃんと乗ってくれるという。
高橋:焦ったよね?
小市:本当に焦った!「入れて来たー!」みたいな。
高橋:でも「行け!行け!」みたいな感じで楽しかった(笑)。
斉藤:掛け合いは本当に楽しいね。
一同:うん!
斉藤:それは、我々のみならず、関わっていらっしゃる皆さんの芝居すべてに言えますけど…すごいからね。錚々たる皆さんとご一緒できています。
八代:すごいです。本当にすごい。
高橋:アフレコブース、冷やしてますもんね。
小市:そうそう!
斉藤:汗だくになりながらやってますから。
八代:僕、よく冷やしてもらうようにお願いしてる(笑)。
小市:左之助はパワーがすごくいるキャラクターですからね。
八代:彼は過去にいろいろあって、鬱屈(うっくつ)としたものを抱えているんですけど、そのエネルギーは、すごいと思っていて。
左之助に限らず、みんな背負ってるエネルギーみたいなものがあるじゃないですか。それが物語のなかでぶつかり合ったり、離れたりというシーンを演じているときのスタジオにこもるエネルギーはものすごい。改めて作品の大きさを感じますし、あの場所にいられるうれしさ、楽しさを感じますね。
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