＜試写室＞食べることとは？一緒に食べることとは？ちょっと深いところまで考えさせてくれる物語

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＜試写室＞『あたりのキッチン！』第4話

さて、今週の『あたりのキッチン！』は！？

「鈴代さん（工藤美桜）、辛い料理を食べる」

…！？

うん、今週、最終的に、何をしたか？で言ったら、まじで、それだけの話だっていうのに、なぜでしょう？なぜなのでしょう？僕、最後の方、泣いてたからね？左目から、スーっと、自然に、涙こぼれてたからね？いや、ほんとに、マジで、なぜ、鈴代さんが、辛い料理を食べる…って、たったそれだけで、泣ける話になる？ねぇ？？（誰に！？）

いや、そもそも、あの鈴代さんが、食に興味がもてなかったあの鈴代さんが、“栄養バー以外のものを食べる”それだけで、ドラマティックが起こることは、今作視聴者の方には、すでに察することができる（だって、前回の“ツナマヨおにぎり食べる”ってだけで感動したもんね？）なんだけど、 今回は、食の階段（？）を、何段もぶっ飛ばしての、まさかの“辛い料理”というチャレンジング！！に加えて、なおかつ、鈴代さん×辛い料理＝泣ける話という、謎ロジック！！乞うご期待！！

うん、まあ、それは一旦置いておくとして（なぜ）、鈴代さんの“マリア感”たるやですよね（突然）。

いやだって、鈴代さんって、医学部通ってるからもちろん頭は良くて、佇（たたず）まいは上品で、喋り方も丁寧で、そうでいてコミュ力は高そうで、だけどそうはいっても奥手で、ちっともチャラついてなくて、カースト上位の女王様感もないし、むしろ謙虚で、謙虚過ぎてホントはコミュ力ないの…みたいな一面も出しつつ、だからといって、それを逆手にとるかのような媚（こ）びはなくて、その弱さをあえて見せて懐に入ってくるようなイヤらしさも皆無で、なんだけど、誰かの相談にはしっかりのってくれる、誰の前でも正直で、真正面から話を聞いてくれる、そんな包容力は果てしなくあって…って、うん、つまり、鈴代さんのことを形容しだしたら止まらない！！！…じゃなくって、鈴代さんって、総じて、聖母マリア感がすさまじいってことなんです！！（意味わからん！）

とどのつまり、あの、ややもすると嫌味になりかねない女性像を、まったくそうはさせていない、弱さがありながらも圧倒的な強さもちゃんと持ち合わせている、誰に対しても平等な“マリア感”の造形美を完成させている、工藤美桜さん、ありがとう！！！ってことなんです！！！（結局意味わからん）

はい。というわけで、ここまでただの工藤美桜さん＝鈴代さんへのファンコメントになってしまいましたが、断じて、そうではありません！！（嘘つけ）うん、だって今回のあらすじ…（急に）。

男女関わらず、全人類の心をわしづかみにしてしまう鈴代さんが、前回ラスト、登場が怪しすぎた、主人公・清美（桜田ひより）と同じ大学へ通う兼原くん（遠藤健慎）に案の定惚れられてしまうんだけど、そんな鈴代さんが、兼原くんの誘いにのって、“辛い料理”を食べることになる…というお話。

うん、通常のドラマであれば、“なんそれ”でしかないあらすじですが、今作視聴者ならもうおわかり。あの、誰かと一緒に食べることを苦手とする鈴代さん…誰かと一緒に食事をして、出てきた料理を食べきれなくて、空気を悪くするんじゃないか…なーんてことを心底気にしてしまう鈴代さんと、“辛い料理”を組み合わせることのスリリング！！を味わうことができるのです。

とはいえ前半、辛い物が大好き！な兼原くんと対峙する鈴代さん…という構図に、なんだか嫌な予感（この二人、絶対に相容れない…）がするんですが、そんな素人視聴者（＝僕）の予感をするりと自然に外してくるのが今作の良心。

嫌な予感をさせておいて、まったくそうはさせない、よりハートウォーミングで、食べることとは？つまり、一緒に食べることとは？というちょっと深いところまで考えさせてくれる物語に仕上がっています。

で、なんといっても、今週の一膳が、辛い料理ってことで“麻婆豆腐”なんだけど、そこへたどり着くまでのドラマと、その“麻婆豆腐”である意味に気づいたとき、あなたも左目から、スーッと涙がこぼれることでしょう…（なぜ左限定！？）。

とにもかくにも、今週も、微笑ましいわ、考えさせられるわ、泣けてくるわ、お腹すくわのてんこ盛りエンタテインメント！お見逃しなく！！！

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