俳優の田中邦衛さんが3月24日(水)、88歳で死去したことを受け、主演ドラマで代名詞とも言える『北の国から』シリーズの演出・杉田成道さん、田中さん演じる黒板五郎の長男・純役の吉岡秀隆、長女・蛍役の中嶋朋子がコメントを寄せた。

<杉田成道さん(日本映画放送株式会社代表取締役社長)コメント>

三十年来の戦友を失った気持ちです。謹んで哀悼の意をささげたいと思いま
す。邦さんという人はまさに五郎さんそのもので、むしろ五郎さんの方が邦さん
に近寄って、その身体にすっぽり入り込んだような気がします。すべてにこだわ
らなくて、なんでも包み込むまさに日本の父でした。長い間、ありがとうござい
ました。

<吉岡秀隆 コメント>

いつか、この日が来ることを心のどこかで覚悟しておりました。今は邦衛さん
の笑顔しか思い浮かびません。自分の覚悟の小ささとあなたの大きな優しさに
涙しかありません。

<中嶋朋子 コメント>

幼い頃から、今まで、何も変わることなく、人として、深く接してくださいま
した。田中邦衛さんという存在に出会い、見守っていただけたことは、かけがえ
のない宝ものです。役者として、人として、大切なものをたくさん教えていただきました。本当に本当に感謝でいっぱいです。大好きです。出会う人をみんな幸せにしてしまう少年のように無邪気な笑顔ばかりが胸に浮かびます。天国でも、たくさんの人を幸せにしてくださいね。ありがとう ありがとう ありがとう。

また、明日3日(土)に、追悼番組『北の国から’87初恋』(21時~23時10分)を急きょ放送することが決定した。

【『北の国から ’87初恋』あらすじ】

中学3年生の純(吉岡秀隆)のニックネームはペンチ。電気製品に熱中して、手当たり次第に分解しては物議をかもしている。そんな純が、大きな農家の大里家の裏にある奇妙な風力発電の仕掛けを見にいくと、大里の娘れい(横山めぐみ)が現れる。

美しい少女で純はボーッとしてしまう。ふたりはほのかに好意を寄せ合い、付き合うようになるが、れいが中学を卒業したら東京の高校へ行くと聞いて、純もその気になる。だが父・五郎(田中邦衛)がなんと言うか気にかかる。近頃、純と五郎はあまり語らなくなり、お互いのことが分からなくなっていた。

五郎には言い出せず、ひそかに東京の叔母・雪子(竹下景子)に手紙を書く純。純が頼ったのは雪子や草太兄ちゃん(岩城滉一)だった。何の相談もしてもらえなかった五郎は傷つき、純を問い詰めるが、そんな中、大里家で事件が起きてしまう…。

<出演>
田中邦衛 吉岡秀隆 中嶋朋子 竹下景子 岩城滉一 地井武男 坂本長利 小林トシ江 横山めぐみ 美保純 古本新之輔 レオナルド熊 永堀剛敏 南雲佑介 鶴田忍 布施博