三者三様のダメさと魅力。3人の元夫を足すと1人の男性になる!?
──松さんが思う、元夫のそれぞれの魅力を教えてください。
八作さん(松田)は、とわ子の素の部分を鋭く突いてきて、心の内を見透かされているような感じがする人。鹿太郎さんは、すごく器が小さいけど、純粋さをほんのちょっと持っている人。慎森は、ひねくれ者だけど、不器用なところが透けて見えてしまう人。三者三様ダメなところと魅力があって、3人を足すと1人の男性になるような感じです(笑)。
でも、それぞれみんな違うやさしさがありますね。それが、とわ子にとって、一緒に生きてもいいかなと思った部分なのかもしれません。
──そのやさしさが、本作でも欠かせない要素のようですね。
そうですね。みんなやさしいから、よくなったり、面倒くさいことになったり、いろいろな原因にやりやすいのかなと思います。でも、とわ子は、三人三様のやさしさを受け止めていて、一人一人と話す時は、きちんと向き合っているんです。
逆に、とわ子の方が言葉がキツいので、みんなを傷つけているように見えますが、それが言える関係もまた大人だからだと思います。人としてのやさしさが、やさしくなれないところも含めて、愛すべきところ。それを彼らがやることで、チャーミングになるんです。