5月13日(木)、吉川ひなのが書籍「わたしが幸せになるまで」(幻冬舎)の出版記念&社長就任オンライン会見に出席した。

華やかな芸能活動の陰で抱えていた心の葛藤、複雑な家庭環境と生い立ちを赤裸々に語った部分が、発売前にWEBで公開され話題となっていた本書。

寝る暇もなく働いていた10代。働いた給料はすべて両親に使われながらも「普通の家庭」を演じ続けた日々。そして次第に心のバランスを崩していく様子から、現在の夫と出会い、妊娠・出産そしてハワイへの移住と、自身を次第に取り戻していく姿が描かれている。

発売日となった本日、改めて本書を出版した思い、こだわりのオーガニック生活、子育て、夫とのパートナーシップについて、現在第3子を妊娠中の吉川が生活するハワイからオンライン会見で語った。

当初は、ライフスタイルをテーマにした実用書を予定していたが、執筆しているうちに「生い立ちや過去があって今の自分がある」と思うようになり、これまで聞かれてもはぐらかしてきた複雑な家庭環境について、両親との関係についても「自然な流れでみなさんに知っていただく機会ができたと」と清々しい表情で語った。

WEB上で公開した生い立ちについても反響が大きく、発売日前に4刷が決定。「本当にうれしくて光栄です。過去のことは堂々と本当のことを話せるようになったとはいえ、公開するのに勇気が必要だった」と明かし、寄せられる感想については「あたたかいコメントをいただいて、幸せな気持ちで過ごした」と笑顔を見せた。

コロナ禍、第3子の妊娠、30年間所属した事務所からの独立、といろいろなことがあった1年だったと振り返り、自身にとっても特別な1冊になったという本書の点数を聞かれると「120点です」とほほ笑んだ。

本書に掲載されている幸せ感いっぱいの写真は夫が撮影したという。夫とのパートナーシップについても章を割いており、吉川がスマホを片手に夫にインタビューし、文字起こしをして会話形式でリアルな夫婦の会話を再現した。

吉川が妊娠中にも関わらず飲みに行ってしまった夫に対して心境を尋ねるシーンを読んだ夫は、「俺、大丈夫?」と驚きつつも、吉川と価値観をすり合わせていく様子に対して寄せられた読者からのあたたかいコメントに喜んだという。

現在、9歳の長女と2歳の長男を育児中の吉川。子育てについて聞かれると、「幸せは事柄ではなくあり方、自分と誰かを比べるのではなく、あり方のコツがわかるようになった」と穏やかな表情を見せた。

「子どもたちとのかかわり方については注意している、子どもたちへの一番のギフトは自己肯定感を与えること」と語り、「子どもたちが何をすることもすべてを信頼する。『気をつけて』ではなく『楽しんでね』と言って送り出す」と、「悲しかったことは自分の代で断ち切る」と決意した表情で語った。

また、会見では吉川の株式会社アマラの代表取締役就任式も行われた。赤と白のレイを首にかけ「人と地球に寄り添ったプロダクトづくりをしていきたい。これからは経営者としても、たくさんいろいろなことを学びながら頑張っていきたい」と、経営者としてオーガニックブランドを牽引していくと決意も表明した。