“目の保養”となるようなイケメンを紹介する「眼福♡男子」Vol.61は、結木滉星(ゆうき・こうせい)が登場。
高校生のころに原宿でスカウトされた結木は、2012年から芸能活動をスタート。映像、舞台と活動の幅を広げた2018年、スーパー戦隊シリーズ第42作『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の朝加圭一郎/パトレン1号役で注目を集めた。
そんな彼が、6月5日(土)にスタートするオトナの土ドラ『#コールドゲーム』に出演。
マイナス45℃の氷河期を舞台に描かれるサバイバルストーリーで、羽田美智子、やす(ずん)、久間田琳加と木村家の一員に扮する。ごく普通のファミリーに見える木村家だが、実は偽装家族で…という気になる物語だ。
避難所でモテモテの大輝ですが、僕は内面のカッコよさに惹かれました
――本作は隕石落下の影響で地軸が変動し、マイナス45℃の氷河期に突入した地球で生き抜こうと奮闘する木村家の姿が描かれますが、斬新な設定ですよね。
初めて台本を読んだ時は、面白い設定だなと思いました。“生きる”ことがテーマになっていて、強いメッセージが込められているので、そこをどんな風にお伝えできるのだろうと、いろいろなことを考えました。
――氷河期が舞台というと、撮影現場も実際に寒いのでしょうか?
春ごろに撮影していたので、現場自体は暖かかったです。でも、監督から「今、寒さを忘れてなかった?」と指摘されることもあって、「僕たちが今、いるのは氷河期なんだ」と常に念頭に置かなければいけないことに苦戦しました。
とはいえ、そこばかりを意識してしまうと、役の感情や動きを忘れがちなので、加減が難しかったです。シーンによっては、「寒さを忘れてもいいや」というぐらい役にのめり込んで演じていました。
――初回は、避難所で生活する人々がある商品をゲットするために行われる、家族対抗障害物競走からスタートしますが、かなりユニークな場面ですよね。
撮影が始まって、しばらく経ってからこの場面を撮ったのですが、そのころにはすでに木村家のチームワークができていたので、とてもやりやすかったです。
競技のほうも、僕は体を動かすことが大好きなので、うまくアピールできたのではないかなと。運動会みたいなイベントって、大人になってからはほぼ経験することがないので、子どものころのことを思い出しながら、楽しんでやっていました。
――今回演じる、木村家の長男・大輝の印象を聞かせてください。
まず、容姿がイケメンである、という設定なのですが、僕自身は大輝の容姿よりも内面のカッコよさに惹かれました。恋人と、その父親を死に追いやったある人物へ復讐する目的をもっているので、若さゆえ暴走してしまうところもありますが、そんな大輝の行動は男気があるなと。
――結木さんと大輝との共通点はありますか?
イケメンということでしょうか。…というのは冗談で(笑)、僕は九州・大分の出身なので男っぽい性格というか、熱い部分をもっているところは似ていると思います。
――避難所で暮らす女性たちから、黄色い完成を浴びる場面も登場しますね。
普段、生活していて「キャーキャー」言われることなんてないし、そんな光景を目にすることもないじゃないですか(笑)。女性側からしても、カッコいい男性を見て「キャーッ♡」と口にする人はほとんどいませんよね。
作品の中のこととはいえ、その声援を実際にうけることができたのは気持ちよかったです。そして、その体験が大輝を演じるうえで役に立ちました。
――大輝は二面性のある人物だそうですが、結木さんにも二面性はありますか?
人間誰しも、少なからず持ち合わせているものだと思います。僕も仲のいい人の前では明るく接することができるのですが、少しでも苦手な人がいると、途端に心を閉ざしてしまうタイプ。友だちと一緒にいる時はワイワイにぎやかですが、自宅にいる時は実に静かです。
羽田さん、やすさん、久間田さんとは本当の家族のような空気感でした
――木村家の皆さんの印象を聞かせてください。
大好きな家族です。お芝居をしている時もそうですが、空き時間や撮影の合間にもそのバランスのよさに感激して、「本当の家族みたい」と感じる瞬間がたくさんありました。
お母さん・祥子役の羽田さんが現場にいらっしゃるだけでその場の雰囲気がとても明るく、みんなが笑顔になりますし、現場のことを真剣に考えてくださるやさしい方です。
お父さん・隆役のやすさんはとてもユニークな方で、長男という立場から見ても羽田さんとの夫婦は本当に素敵。久間田さん演じる妹・陽菜は可愛らしいだけではなく、僕以上にしっかりしていて頼れる存在。絶妙なバランスの家族ですね。
――他には、祥子さんのママ友役で椿鬼奴さんも出演しますが、やすさんや椿さんと共演してみて、「芸人さんならでは」と感じたことはありましたか?
芸人さんのお芝居ってとてもユニークで、真似しようと思ってもできない独特の間(ま)や空気がありました。
ご自分では、おそらく面白くしようとは考えていないと思うのですが、あまりにも面白くて、やすさんとのシーンは笑いをこらえることに毎回必死でした。それでNGを出してしまい、ご迷惑をおかけしたのですが、これも貴重な体験でしたね。
――撮影はすでに終了しているそうですが、振り返ってみて一番印象に残っていることは何ですか?
どのシーンも毎日楽しくて、家族全員でいるシーンは特に思い出に残っています。亡くなった彼女との回想シーンはとても悲しい場面でしたが、大輝が大事にしていた時間だったので、より丁寧に、彼女への想いを込めて演じました。
――本作はサバイバルストーリー。結木さん自信、サバイバル能力はあるほうだと思いますか?
いやぁ、ないと思います。ドラマの冒頭のようにスポーツで競うのなら頑張れるのですが、サバイバルで生き残るには頭脳がとても重要で、僕はあまり知恵が働かないほうだと思うので、向いてないのではないでしょうか。
――無人島へ行くことになったとして、一つだけモノを持っていっていいとしたら何を持っていきますか?
人間以外ならナイフでしょうか。自分の身を守ることができる、魚を捌くことができる、火を起こせる、万能なモノだと思うので。
――どんな過酷な状況でも生き抜く自信はありますか?
自信があるとは言えませんが、「生きよう」としぶとくもがくと思います。
――性格的にもしぶといほう?
極度の負けず嫌いです。
――本作のどんなところに注目してほしいですか?
ドラマの中だけではなく、今、世界中がこういう状況下なので、皆さん抱えていることがたくさんあるでしょうが、生きてさえいれば何かしら変わるかもしれませんし、僕は生きることに意味があると思うんです。
撮影をしてから結構、日数が経ってしまったので、正確には記憶していないのですが、劇中の大輝のセリフに「生きる理由はその時、その時で変わっていい」という言葉があって、僕自身もその通りだと思いましたし、演じながらジーンときてしまいました。そんな思いが、ドラマを見てくださる方にも届けばいいなと思います。
鈴木勝秀さんとの出会いで世界が180度変わり、演じることの楽しさを実感した
――ここからは結木さんご本人について聞かせてください。デビューのきっかけはスカウトですよね?
そうです。俳優になりたい、芸能界に入りたいと憧れていたわけではなく、長くサッカーをやっていたので、将来はサッカー選手になりたいと考えていました。
――デビュー以降、俳優だけではなく、モデル業に進出するなど幅広い活動を行っていますが、これまでを振り返ってみて、どのような思いがありますか?
今の事務所に入ろうと思ったきっかけは、「芸能事務所に所属している」と言えば、モテるだろうという単純な考えでした。所属当時は演技のレッスンなどがあり、内心「何で、人前で大声を出さなきゃいけないんだ」という羞恥心みたいなものもありましたが、大学生の時に舞台のお仕事で演出家の鈴木勝秀さんと出会ってから世界が180度変わり、演じることの楽しさを初めて実感したんです。
そして、この仕事を本気でやっていこうと決意してからは演じることが楽しくなってきて。そんな思いがあるから今も続けることができているのだと思います。逆にいうと、スズカツさんとの出会いがなければ、僕はここにいなかったんじゃないかなって。ですので、スズカツさんには心から感謝しています。
――事務所に入って、実際モテましたか?
それが…男子校だったんですよ。そこが運の尽きでしたね(苦笑)。
――先ほど、九州男児ゆえ男っぽいところがあるとお話していましたが、自己分析するとどのような性格ですか?
友だちからしてみたら、僕は「面倒くさい」と思います。気分屋ですし、その場その場でコロッと気持ちが変わるし。実際はA型なのですが、自分でもAB型っぽい部分があると感じます。
――コロッと気持ちが変わるというのは、具体的にいうと?
先の予定が組めないんです。「来週、遊ぼう」と言われても、直前にならないと遊ぶテンションになっているのかわからないので、僕から誘う場合も前日や当日、ということが多いです。まわりは大変だと思いますよ。僕に振り回されて(苦笑)。
――コーナー名「眼福♡男子」にちなんで、結木さんの眼福な存在を聞かせてください。
赤ちゃんや小さな子どもは本当にかわいいと思います。見ていて、ニヤニヤしちゃいますね。ベビーカーに乗った赤ちゃんとすれ違うと、「超かわいい、持って帰りたい(笑)」って思うぐらい、大好きで癒やされる存在です。
――戦隊シリーズに出演していたころは、かわいらしい子どもたちとふれ合う機会も多かったのではないですか?
その影響で、もっと好きになったのかもしれません。犬などの動物も大好きなのですが、人間の赤ちゃんが一番好きです。
――最近のおうち時間はどんなふうに過ごしていますか?
最近は、料理をすることが多いです。
――それは今年2~3月に放送されたドラマ『主夫メゾン』(TELASA)で専業主夫を演じたことがきっかけですか?
そうですね。あれ以来、自炊は続けています。近々だとチゲ、麻婆豆腐、生姜焼き、アラビアータをつくりました。
――スポーツが得意でお料理もできて、モテ要素満載ですね。
ホントですか!?でも、残念なことにそのモテ要素をアピールする場所がほとんどないんです(苦笑)。
――今、楽しいのは何をしている時間ですか?
お芝居をしている時ですね。演じている時はもちろん、撮り終えた後に抜け殻みたいになった瞬間も好きです。
――今後やってみたいジャンルや演じてみたい役柄を聞かせてください。
以前からいい人を演じること多く、戦隊モノでヒーローを演じてからは特にそうなので、今後はクズのような人間やサイコパス、殺人鬼を演じてみたいです。
――最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。
少し前までは、制服を着て学生役を演じることもありましたが、僕も今年の12月には27歳になりますし、年齢に見合った大人の役を演じる機会が多くなってきました。
そういう意味でも今回、出演する『#コールドゲーム』が分岐点になると思いますので、今後は“大人の結木滉星”へシフトし、アピールしていきたいです。そんなきっかけになる作品だと思いますので、ぜひとも応援してください。
オトナの土ドラ『#コールドゲーム』
フジテレビ・東海テレビ系
6月5日(土)24時10分スタート(※2話以降は23時40分~)
撮影:YURIE PEPE
ヘアメイク:髙橋幸一(Nestation)
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)