自然との対峙、自分らしい生き方を選ぶことの意味を感じさせる

会場が大きな一体感と興奮に包まれるなか、ジャックはウクレレを手にして、特にサーファーたちから愛される2005年発表の『Breakdown』を披露すると、瞬く間にチルなムードに。

そして、最新アルバムのタイトル曲であり、今回のツアーのテーマ・ソングのような存在である『Meet the Moonlight』を語りかけるように披露する。

「ソーシャル・メディアの発展によって、さまざまな情報を簡単に得られるようになった便利さがある反面、自分にとって有益ではない情報に感情を揺さぶられていないか。たまには、そういった情報から離れて、月を見ながら、自分の本質は何かを考え直す時間をとることも必要なのではないか」というメッセージを綴った、シンプルなアコースティック・ナンバー。

ジャックの心のこもった問いかけに、多くの人は改めて自然と対峙すること、そして自分らしい生き方を選ぶことの意味を、感じ取っていたのではないだろうか。

以降は、家族との何気ない日常の風景を描いた『Banana Pancakes』、我々を良い世界へと導く素晴らしい人間の不在を嘆いた『Good People』など、2005年発表のアルバム『In Between Derams』の収録曲を次々と披露。

発売から20年近く経過しても変わらない、ジャック音楽の輝きを感じられたと同時に、当時抱えていた問題は現代になってより深刻なものに変化しているのかもしれないという思い(懸念)を巡らせながら、本編は終了したのだった。