<高橋一生 コメント>
――オファーを受けたときは、どう思いましたか?
北野(拓)プロデューサーとは『おんな城主 直虎』以来のお仕事になりますし、野木さんとはこれまでなかなか機会が合わず、今回ようやく初めてご一緒することになりました。
いつかご一緒できたらと思っていた方々と、このタイミングで仕事ができること。そして、「政治とカネ」という題材を、架空の国“ニッポニア”を舞台に、政治家と泥棒が互いにだまし合う。
そんな痺(しび)れる作品に参加できることを、とても嬉(うれ)しく思っています。
――脚本を読んだ印象は?
政治の大きな仕組みも描いていますが、台本の中には生きている人間がいるように感じました。
理想や大志は、ときに主体も責任もない誰かや何かに飲み込まれ、いつしかその気持ちを持っていることを漠然と悪いことのように感じてしまう。そんな時代の側面があるように思います。
その一方で、まだ諦めきれないものもくすぶっている。真っ直ぐに生きようとする人間の怒りや諦めを、野木さんは軽やかに、希望を持って描かれていると感じます。
――高橋さん演じる夏目将門について教えてください。
夏目将門は、理想を持っていた人です。どこかでわかっていた社会の暗部に立ち向かえると思っていても、いつの間にか自分自身がその仕組みの一部になっている。そんな彼が大泥棒との出会いによってどう動いていくのかを楽しんでいただけたらと思います。
演出の髙野(舞)さんが現場で芝居をする私に、「夏目は何を考えているかわからないのが魅力」とおっしゃってくださいました。
何を考えているか、手に取るようにわかる説明的で一元的な人間なんて、都合と嘘っぱちの塊なので、本を読ませていただいたうえで、自分が感じた夏目をこのまま楽しもうと思っています。
――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
まずは、怪盗と政治家が、だましだまされる痛快な娯楽として、笑って楽しんでいただけたらと思います。
それを虚構とだけに捉えるかどうかは、ご覧になってくださるみなさんに判断いただけたらと思うので、まずはこの作品の純度を少しでも損なわないようにしたいと思っています。
お楽しみに。
