――今までとは違うプレッシャーも感じましたか?
そうですね。とにかく気を引き締めてがむしゃらに頑張ろう!と思いました。合格の連絡をいただいたときは、ちょうど自分のお芝居のアプローチの仕方や、仕事への取り組み方について「このままでいいのかな」といろいろ悩んでいた時期でもあって。
だからこそ、こんなに素敵な作品で、しかも、ぴょんたろうという魅力的な主人公を演じさせていただけることに、自分をちょっと肯定してもらえたような気がして、なおのこと嬉しかったです。
鈴代紗弓 公園でぴょんたろうと同じ「中学生」を観察して役作り
――ぴょんたろうにどんな印象を抱いていますか?役づくりで準備したことがあれば教えてください。
ぴょんたろうは中学生ということもあり、今まで女の子キャラを多く演じてきた私には、男女の違いがすごく感じられました。
思春期特有の不器用さや、「こんな世界なんて」と斜に構える部分も持っているので、物語の序盤は否定的なセリフが多くて。お父さんが描いている漫画に「売れないよ。もっと売れる漫画描きなよ」と言っちゃったり、バレンタインには本当はちょっと期待しているけど素直になれなかったり…。
「思春期の中学生の男の子のリアルを知らなきゃ」と思って、事前に動画などで調べてみたり、空き時間に公園に行ってみて、中学生くらいの子たちがいたら迷惑にならない程度に観察したりもしました。
――そこから、どのように声を乗せていったのでしょう。
ぴょんたろうは「何を考えているんだろう」と思わせる表情が多く、いろいろと想像を広げられる部分もありました。ただ、アフレコの初めの頃は、私のなかで「主人公」という先入観が強くて、「絶対に妹を見つけるんだ!」 と、カッコつけ過ぎてしまって。
等身大の中学生らしさを出すのは難しいなと思っていたなかで、ディレクションいただいて特に印象的だったのが「いい子すぎる」「もっと暗くていい」という指示。「ぴょんたろうは物語を通して成長していくキャラだから、初めは世の中にうんざりして大人ぶっている感じでトライしてみて。」そう言っていただいたことで、自分の中で腑に落ちるセリフがいくつもありました。
