<片岡陸 コメント>

ひとえに縁と巡り合わせに尽きると感じています。昨年の受賞から本作の制作に至るまで、あらゆる場面を思い返してみても、少なくとも今の時点では運よく拾い上げてもらったとしか言いようがありません。

(現在も外資系IT企業に勤めていることについて)生活は地続きであり、すべてつながっていると思っているので、明確な棲(す)み分けは特にありません。

脚本を各うえで活かされている点があるとすれば、企業勤めに特有の感覚とはまったく思っていませんが、日々働くなかで将来に対するぼんやりとした不安のような気持ちは絶えず感じられているので、強いて言えばそうした情緒かなと思います。

今後は、退廃的な若者たちの群像劇を書いてみたいです。

良いことばかりじゃないけど、悪いことばかりでもない。そんな思いは執筆中に通底してあったと記憶しています。公園での2人のシーンは物語の中心になるので、ぜひ注目してください。

どんなに劇的なことが起ころうが、明日になれば、大抵はいつも通りの生活が続いていく。四六時中幸せでいる必要なんてないのだから、退屈も不安もすべてひっくるめて今の自分を肯定できるような一瞬があれば、きっとそれで十分なんだと思います。