“ごちゃごちゃ感”を大事に作られたバックヤード
続いて、バックヤードへ。扉を開けた瞬間、目に飛び込んでくるのは、転生してきた当初の孔明がうまく乗れずに“落馬”していたロデオマシン。
山田さんいわく、実は苦労した装飾だったそう。「演出の渋江(修平)さんから『生きた馬の首っぽいものがついた、サイバー感があるものを』という注文があり、サイバー感はところどころ切れた電球のついた電飾をつけて表現しました。馬の顔はラバーマスクをリペイントしていて、首がカクンと振るように関節を作っています」と、こだわりを。
バックヤードは全体的にごちゃごちゃした雰囲気ですが、「オーナー・小林(森山未來)が前オーナーから引き継いだまま、片づけられずに物が増えてしまっている」という設定。
また「“渋谷感”を出そうと神棚にハチ公のぬいぐるみを飾った」そうですが、「最後まで誰にもツッコまれませんでした(笑)」と明かしました。
他にも、映像には映らないかもしれないけれど、こだわった点を聞くと、「ポスター類や壁に飾ったレコードジャケット、ステッカーなど、細かいものも自作しています。装飾チームだけでは限界があるので、友人などの協力も得て、およそ100種類くらい作りました」と山田さん。
さらに、小林と、第9話に登場するロックデュオ、イースト・サウスの東山(石崎ひゅーい)のノートパソコンに貼られたステッカーは、音楽関連を中心にイベントフライヤーやグッズ、アートワーク、ロゴなどを手掛けるデザイナー・KMIさんの協力を得て制作されたそうです。
実は、上白石さんも、過去にKMIさんのステッカーをお気に入りとしてSNSにあげていたといいます。「現場で装飾として使っていたステッカーを見た上白石さんから『私も欲しい!』と言っていただいて。いろいろと作ってよかったなと思いました」と、キャストにも好評だったことを明かしました。
物語は終盤。孔明、英子らBBラウンジのメンバーの前に、小林との因縁を感じさせる前園ケイジ(関口メンディー)が“今作最大の壁”として立ちはだかります。ハラハラするストーリーとあわせて、ぜひセットの隅々にも注目してみてください。