<上野樹里 コメント>

――『監察医 朝顔』という作品についての思いを教えてください。

東日本大震災から13年、ドラマ『監察医 朝顔』放送から5年半という月日が流れました。今回の『2025 新春スペシャル』は、前回の夏のスペシャルから約2年ぶりに、みなさまにお目にかかることとなります。

キャスト、スタッフ、ブランクがあっても揺らぐことのないチームワークで、“日常”を丁寧に、生き生きと描いています。

再会できる喜び、そして、ときとともに変化していく姿を楽しみながら、慈しみながら演じました。

「朝顔」は花の名前ですが、今回の物語の中で長い歳月を経て、生き抜く植物の生命力も全体を通して感じられると思います。事件解決にもある植物が関わっていますので、注目してご覧ください。

――朝顔を演じるうえで大事にしたことは?

前回のスペシャルでは、父・平が施設へ行ってしまうことを何とか受け入れ、まだ小さい子どもの世話と仕事に追われて心身ともに崩れるような瞬間もありましたね。

今回は、そんな父・平とのお別れが迫っています。と同時に、子どもは大きくなり子育ても、こなれてきた朝顔。でもその陰には、支える夫や、同僚がいる。“慣れ”というのは決して自分が成長したからとはいえない、“つい、うっかり”身近な人に頼ったり、任せたりが“日常=当たり前”になって、ということもあります。

登場人物たちを通して、「今一度立ち止まり、自分自身を振り返る」。ご覧になられる方々が、そんなふうにご視聴できるといいなと思い、今の朝顔を等身大で演じさせていただきました。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

お正月は、昨年のことを振り返り、また新年のスタートに大切な方と集われていることと思います。おいしいご飯とともに、英気を養われ、過ごされているなか、大切な方とドラマ『監察医 朝顔』を見ていただけると幸いです。

ご覧になられるみなさんにとって、「次、またゆっくり会えるのはいつだろう。」

朝顔のドラマが、そんな大切な存在になれたら、大変うれしく思います。